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2017.11.23

 

 

新作アップが遅れてしまっていた。

 

 

 

 

 

今月はほんとに慌ただしかった。

長かったような、短かったような。

 

ここのところ、我が家の近所はあちこちで道路の整備をやっている。

ひとつの工事が終わったかと思うと、また新しく工事が始まる。

ほぼ一年がかり。

来春まで続くようだ。

 

新しくなった道路は、確かに平らになって歩きやすくなった。

歴然とそのことを感じたのは、雨の日だった。

雨が降ると、決まっていびつな形の水たまりができていた箇所があちこちあり、水たまりを避けるには、道の中央線あたりまで迂回するか、そろそろと道の随分端っこを歩かなければならなかった。

道の端っこを歩くと民家の塀に傘がぶつかり、なんとも歩きにくかった。

すっかり平らになった新しい道は、どこにも水たまりがなくしっとりと濡れて若いアスファルトの匂いがした。

 

工事中には、夜中の工事音はうるさいななんて、自分勝手なことを思っていたが、完了後の雨の日に歩いて、ありがたい工事だったなとこれまた自分都合なことを思った。

 

幼い頃、大きな庭のあるとても古い家に住んでいることがあった。

その庭には、雨が降ると決まってできる水たまりのできる場所があり、雨上がりの翌日には、まずその水たまりに近づき、空や庭木を映し出しているのをそっと覗き、映っているものの実際の場所と方角を確かめる。

 

そのあと、自転車でその水たまりの周りをぐるぐると回りながら、時々自転車をこぐ自分が映るのをチラチラと覗く、そのうちバランスを崩して自転車ごと水たまりの鏡に突っ込んでしまう。

 

我ながら、なんてつまらないことで楽しめる子供だったんだろうと思う。

 

でも、そんなつまらないことが楽しめたことは、幸せだったのかもしれないとノスタルジックな気分になったりするのである。

 

水たまりに淡いピンクのいびつな真珠が映っているのはなく、鎮座してます。

 

本日は、水たまりリングのご紹介でした。

 

 

 

 

2017.11.14

 

 

錨のモチーフのペンダント。

 

 

 

 

最近、ちょっぴり華奢なラインも作ったりしている。

なぜだろう。

 

私生活においても、全くもって、これっぽっちも興味を持たなかったものに、ん?悪くないかも。

そんな反応を持ったりして、誰よりも自分が驚いている。

 

ま、そんな時もあるのだろう。

 

長いお付き合いをしているお客様がこれまで全く手を出さなかったラインや、手を出したくて試着するとどうにも落ち着かないラインのものが、ある時からスッと入り込み自然に溶け合う時がある。

 

そんな瞬間に、あちこちの個展会場で何度も出会ったことがある。

 

改めて思う

身につけるものは、本当に不思議である。

 

 

装いは、ある時から裡にあるものを引き出し、溶け合うようになり、そうやってその人の一部のようになってゆく。

 

その瞬間に立ち会う時、自分の作ったものたちも時間をかけて、そんな存在になっていって欲しいと初心に掲げた思いに立ち戻るのである。

 

自分という錨をおろしたまま、遊泳するように、これまでの頑なな自分を少しときほどく時期に突入したのかな。

 

出来上がった錨のペンダントを眺めながら、ひとり思ふ。

 

 

 

2017.11.06

 

 

 

デイリー使いのピアスのサイズ感の中で、ある程度の主張したデザインを施すのはなかなか難しいものだ。

 

 

 

 

よって常に頭の中では、デザイン進行中である。

耳そのものの形が2人と同じ形はないらしい、しかも耳たぶのピアスホールの位置、顎のラインとのバランス、ピアスそのものの重さ、つけた時の傾斜具合、、、、

留意すべき点は、数多くある。

 

少し肉感があって、立体的、けど、さりげなくピアス感はある。

を、目指したピアスができました。

 

職場でも差し支えなく使えそうなピアス。

では、ないかな。

 

急に寒くなってきました。

寒さを飛ばすような元気が出るようなパンチの効いたピアスもよいが、まとめた髪と首元に巻いた暖かそうな巻物との間にむき出しになった耳元。

そこにキリッと光るピアス。

 

それはそれで、冬のおしゃれの醍醐味であるような気がするんです。

 

本日はデイリー使いのピアスのご紹介でした。

 

 

 

 

 

2017.10.29

 

 

 

自分の作るものは、ジュエリーとアクセサリーの間の位置づけでデザイン制作をしている。

 

 

 

 

ジュエリーは、先祖代々受け継がれる資産価値のあるものとして、そしてすざましい程の技巧への敬意。全てが価値となったランクの高いものである。

アクセサリーは、ファッションに近しい存在で、流行というものがある気軽なものである。

 

自分の作るものはこの2つのどちらにみ属さない間のラインを意識している。

 

身につけることで内面的な部分への影響があり、安らぐものであったり、何かから身を守ったり、自分らしさをキープできるもの。

もっと可能性を秘めた自分を知るためのひとつのアイテム。

そんなものになれたらと思いながら、デザインから着手し形にしてゆく。

天然の力が生む貫禄ある気に助けられながら、少しジュエリー感のある豪華な黒真珠と白のコンビネーションネックレスができました。

 

装いは、自分のためではなく相手のため。

お祝いの席や何かしらの集まり、お洋服を新調するのも悪くないが、

着心地の良い質感のある装いに、装飾品をひとつさすだけでぐんときちんと感があがります。

 

トップにはめ込まれたグレーの真珠はかなり大きいですが、銀とのトーンが調和してますので嫌味さはないのではないかと、ひとり満足している。

 

いつかこれがくらいの迫力ある真珠に負けないくらいの、女性としての厚みを得たいものである。

 

 

 

 

2017.10.10

 

 

departure

 

どこかに向けて出発する時、そこには希望が携えられている。

向かう先は、場所であったり、感情であったり、時間であったり。

 

 

 

 

 

ひとりでに動き出す思考を一旦止めて、ただ目前のこの大きな大きな船に乗ってみよう。

これまでと違う旅。

条件は、これまでの旅があったからこそ楽しめる旅。

 

ここのところ、少しずつ気持ちの中にこれまではあり得ないと思っていたことへの、違う角度からのアプローチがふっと見えるようになってきた。

 

年齢のせいかもしれないし、自分にとってのタイミングなのかもしれない。

こんな時が、誰しもやってくるのだろうと思う。

 

そんな心境がふわっと形になって現れた。

 

サイドから見ると大きな船の形。

上から見ると、一点を見つめる瞳のように見えるリングだ。

 

取り掛かってすぐに自分仕様の制作を決意。

 

私は、リングをどの指にはめるか定位置パターンをおおよそ決めているのだが、自分のストライクゾーンにズバッとはまったこのdeparture ringの定位置は、右手の薬指しかないと思った

 

新しい自分の旅が始まるような気持ちがする。

 

嵐に見舞われるかもしれない、それさえも楽しめる程に受け入れる覚悟をしなければ、今いる場所からは出発は永遠にできない。

船は出発の準備が整った頃にやってくるのだろう。

 

departure

 

 

鹿児島展、持って行きますよ!

かなりダイナミックです!!

どんな方が手に取られるかとっても楽しみです。

 

 

 

 

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