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2024.03.18

ブログキャリア25年生

 

 

かれこれ25年ほどブログを綴ることを続けてきた。

今ではブログ自体が古臭いと言われる時代にあるようだが、これまで続けて来れたのもどちらかというと頑固な面がある自身の性格と、流行に無頓着なのんびりした部分がある所以のように思える。

 

 

文章を読んだり書いたりは、日課のようなものであり、苦になる性分でなかったことも幸いしたと思う。

ブログを通じてはお客様との出会いだけでなく、実にたくさんの旧友との交流も復活した。

そのことは、本当に時勢のツールにありがたみひとしおである。

 

ケータイ電話なるものがまだかなり高価だった頃、ポケベルやファックスが仕事のツールの主流だった。郵便も大きな役目を果たしていた。

ああ、なんと時代の変化したことよ。

それでも、どの分野の仕事もしっかり機能していた。

 

ときに思う。

 

合理的でスピーディーな時間が生む新しい隙間時間は、どんな費やされ方に転換されているのだろう。

あまり語ると現代を否定する石頭に思われそうだからこの辺りに留めておくとするかな。

 

今は、今でよきことも多い。

それだけに存在しなかった問題にも心配りを必要とする。

時代は変わっても言葉は必要である。

更に言うならば、言葉は重要である。

よき言葉にも多く出会うためにも、多くの人と言葉を使ってコミュニケーションをとりながら、肥やしにしながら古臭いブログを続けてゆきたいものです。

 

 

 

2024.03.03

ぴよこライダー

 

 

 

ここのところ連続して晴れた日が記憶にない。

 

アトリエにはかれこれ1ヶ月ほど徒歩通勤。

今朝はいったいどれくらいぶりだろう、通勤用のクロスバイクでアトリエへ。

うっかり帽子を忘れて、あまりの冷たさに耳がちぎれたかと思った。

 

 

 

今年のお正月、友人からお年玉プレゼントということでひよこの呼び鈴を貰った。

実は、このひよこ呼び鈴、昨年に自転車屋で見つけ随分心惹かれていた。

ひよこの頭にピッタリフィットするヘルメットがいろんな柄のバージョンがあり、顎紐金具でしっかり留める本物そっくりの構造で、ライダーサングラスまでオプションでついていて、ひよこの身体を押すとぴよと鳴る。

思わず頬が緩む。

威圧感のない呼び鈴というわけだ。

そして、ヘルメットの上のプロペラは、自転車を漕ぐと気持ち良さげにくるくるとよく回る。

ヘルメットのてっぺんにただついているだけと軽く見ていたがどうやら違う。

少しの風でも回るようにしっかり角度が計算されているのだ。

 

好きだなあ、こんなものを大真面目で作るおとなたち。

そして、それが許される会社。

愛が感じられる。

 

実はアトリエに向かう途中、丘を越えるのだがしばしばこのひよこのヘルメット柄違いをバイクにつけた方々とすれ違う。

不思議なことに、全員立派な大人の男性ライダーばかり。

しかも、ご自身用のバイクと見受けられる。

すれ違いざまの一瞬の目視だが、勝手に親近感。

 

しばらく駐輪場で出番のなかったクロスバイク。

ひよこの様子が気になっていたが、今朝も冷たい空気の中、くるくるとプロペラもよく回っていた。

 

アトリエ通勤用のこのクロスバイクには、今、名前がついている。

 

ザ・ぴよこライダー。

 

明日も、晴れたらいいのになあ。

 

追記。

でも、実は

これはひよこではなかったのです。

 

なんとアヒルだった!

黄色いからひよことばかり思っていたという。

でも、ぴよこライダーで押し切る。

 

 

 

 

2024.02.19

2024年の個展のご案内!

 

 

 

2024年の個展の予定をご案内です!

今年は閏年なのですね。

 

梅の花も咲き、春を感じるようになって参りました。

 

4月13日より、佐賀、ギャラリー遊にて個展。

6月1日より、京都、ライフスタジオPALにて個展。

8月29日より、愛知、紙縒ギャラリーにて個展。

10月19日より、山口、ドログリーイケオカにて個展。

12月9日より、大阪、ギャラリー芭蕉にて個展。

 

先月から始動しましたシリーズときの作品も、月に一点ずつご紹介していこうと思いますので、従来のフォンテスキー共々どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

2024.02.03

ペンと手帳

 

 

 

一昨年、念願の万年筆デビューを果たした。

万年筆はずっと憧れだった。

10年ほど前に万年筆特集の雑誌を購入し仕組みやメーカーごとの特徴などを下勉強をしたのだが、最後にペン先の太さ、ニブに随分と迷い、とうとう決めることができずに見送ったことがあった。

決断は早い方なのだが、自分にとっては高価な買い物であることと、そもそも字に自信がないのも理由のひとつだった。

一昨年、来年迎える制作活動30周年に向けての企画決意と準備開始の気合い入れに、ようやく購入に至った。その後、万年筆にふさわしくないクセの強い字を少しでもなおそうとペン習字に通い出して一年。

そちらの方はちっとも上手くならないのだが、まあ、字を書くときの意識はすこーしだけ変わったと云えるような…

万年筆の話はさておき。

 

 

 

新作ページでもご案内したのですが、始動しましたニューラインときの立ち上げの記念に、今回、手帳を手に入れた。というよりも出会ったが正しいかも知れない。

 

思えばかつてフリーランスとして独立した記念に、当時憧れだった革のシステム手帳なるものを持ったことがあったのだが、いつのまにか使わなくなり仕舞い込んでいたら、バインダー部分が劣化し、おまけにメンテナンスもしていなかった革部分がボロボロになってしまっていた。

以来、国産社の定番の年間スケジュールノートを使い続けてきた。

アトリエに持ち込むので汚れるのが前提というのもあり、使い勝手の慣れたノートには制作スケジュールや仕入れリストや仕事に関するto doリストなどいろんなことを書き込んで使用している。

しかし、ふと思いついたデザインや企画展のアイデア、本の情報や素敵な言葉と出会ったときのメモなどを書き込むスペースがないのが、いつも困っていた。

なぜか移動中に必要となるシーンが多い。

 

 

 

見つけました!

片手で持ってちょうど良いバイブルサイズで、軽くてラフで大人感のある手帳。

しかも、日本のメーカーと知った途端、即決した。

 

好きな革の色をチョイスしてレジに向かう途中、かつて購入して使っていた全く同じシステム手帳が目に入った。

新しく手にしていた手帳の革の色は、その色にとてもよく似ていた。

自分の中の色は、当時と変わっていない。

決め手はバインダー部分がコッパー色というのが粋な気がし、何よりも持った時の心地よさだった。

リフィルは、もちろん無地を選択。

手帳の上に万年筆を載せたイメージをして、ひとりにやにやしてしまう。

 

何を隠そう、文房具好きな輩だ。

これまで訪れたどの国でも文房具屋へ行った、寧ろ呼ばれて店に入るという気さえするほどの出会いばかりだった。

文房具店の持つ独特の静かな雰囲気も心地よく、それぞれの国の国民性や歴史のようなものが伺えてどこも楽しかった。

滞在中に2度足を運ぶ店もあったほど。

 

どんなにデジタル化は進んでも紙やペンは、なくなって欲しくない。

肌触りだけでなく、心触りのようなものがたまらなく好きなのです。

そして、何を描いてもよいという、自由と可能性を前にするあの静かな興奮が、幸福感を与えてくれる気がしませんか。

 

 

 

2024.01.18

暮らしの数

 

 

昨日は、東京へ日帰りで仕入れへ。

 

 

 

今回はマイレージが片道分貯まっていたので行きは全日空の特別航空券で。

帰り便は福岡、羽田の便数が多くビジネス時にはありがたいスカイマークエアラインで。

かつて働いていた旅行会社が運航を始めた航空会社ということもあり、密かに応援をしておりまして、今でも極力利用しております。

当時は、旅行代理店が飛行機を飛ばすとは、全くもってあり得ない前代未聞の発想に業界では騒然としたニュースでした。

 

無理でしょう。続かないでしょう。本当に就航するのか。

社員からも不安な声が聞こえてきたものです。

あれから随分と時間が経った。

今回、感じたのですが、機内への搭乗案内も他社は座席のグループカテゴリーで案内致しますが、まず窓際の席というカテゴライズで搭乗案内し、満席であるにもかかわらずかなり効率よく速やかに全員の搭乗が終わり、到着も予定より早かった。

就航した頃は、搭乗口の確保が困難だったようで、随分と遠くの搭乗口でした。それゆえか出発がよく遅れていたように思います。

 

LCCが参入したことでどんな位置付けの航空会社になるのだろうと思っておりましたが、昨日、暫くぶりに利用してとても印象がよかった。

他社とは違うカラーのようなものも感じた。

もう今の仕事を始める前のことだから、当時のことを知る業界の在籍の人々は、会社役員クラスであろう。

おそらく私自身が代理店に在籍したことを知る人も殆ど皆無かもしれない。

私にとってあの頃の旅行代理店の仕事は、とびっきり楽しくて、それまで生きてきた中であらゆる意味で新鮮だった。

「こんなに楽しい世界があったのか!仕事ってこんなに楽しいものだったのか。」というまさに目から鱗の日々だった。

 

仕事は楽しい。どんなに辛いトラブルになっても、クレームがあっても、逃げたいとは思わなかった。

辞めた理由は別なものであった。

働くという意味では、私は、過去も今も恵まれているのかもしれない。

だからどこか自分のルーツのような思いがあり、繁栄し続けて欲しいと思っている。

老婆心のようなものだ。

 

羽田からの夜の便では、必ず左側の窓際の席を確保する。

 

日本の首都の夜景はさすがに美しい。

 

この灯りの数以上に人の暮らしと人生がある。

眼下に静かに広がる夜景を眺めながら、ふと幾多の時間を積み重ねた自分の人生を振り返る思いに至る、そんな美しい夜景だった。

 

愛を運ぶ…

翼の赤いハートマークが夜空に映えていた。

 

 

 

 

 

 

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