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Necklace & Choker

 

 

 

 

 

傘寿を迎えた母親のために作ったセットアップ。

 

薩摩ボタン絵付け師の室田志保氏による紅葉の薩摩ボタン。

故郷薩摩にゆかりのあるものがメモリアルになるだろうと、昨年に依頼しておりました紅葉の絵付けが仕上がってきましたのが春前。

 

 

母親はちょうど今の私くらいの年齢の折に思いがけない大病を患い、その後なかなか体重が戻らずそのまま年齢を重ねてしまいましたが、人一倍健康にも気を遣い、運動や食事、すっかり元気になり先週迎えた傘寿。

 

昨年のこと。

傘寿の祝いに薩摩ボタンのアクセサリーを作ってあげようかと思うけど、リクエストある?

あらかじめ尋ねたところ、サプライズな私の意見に迷いながらもネックレスを希望した母親に

了解、ではネックレスとピアスをセットアップで作るね。

と、提案した私に母親は一瞬間があり、

そんな、ネックレスだけでいいわよ。

薩摩ボタンは色があるから、ネックレスだけではコーディネート難しくなるよ。セットアップで持っていた方が良いよ。

でも、あなた大丈夫?お金使わせて申し訳ないわ。

 

母親が大病を患った年齢をとうに超えてしまった年齢になった私に、自分のためにお金を使わせることの心配をしているのだ。

幾つになっても親にしてみれば子は子のままなのだろう。

 

大丈夫よ。

いずれお嫁さんや姪っ子と譲れるものなのだから、お母さんが使えなくなったら残ったみんなで使うんだから、それまでお母さんがいっぱい使えばいいじゃない。

そう?そうね、悪いわねえ。

遠慮がちな言葉の先には、言葉とは裏腹にウキウキした様子が伺えた。

あんまり高い材料使わないでね。

心配しないで、それよりちゃんと元気に傘寿迎えないと貰えないよ!

分かった!7月ね!

 

今週、仕事を兼ねて帰省するので手渡しする予定である。

 

贈り物は、贈る側も幸せな気持ちになるもの。

でも、傘寿を超えた母親も私自身も、口には出さないが本当は贈り物なんかよりも一緒に過ごせる時間の方が何にも増して代え難い貴重な贈り物なのだと、十分過ぎるほど分かっているのだ。

贈り物は、ただの品物。

でも、手を動かして作ったその時間にはきちんと気持ちを込めたので、少しは母親への感謝の思いが伝わるとよいのだが。

 

自分の周りにいてくれる沢山の大切なひとたちと一緒に過ごせる幸福は、あと何回あるのだろうか。

ふと、そんなことを思うのであった。

 

 

 

 

 

 

2022.07.11

 

 

 

 

一昨年、ひとつのモチーフパーツを作りました。

マスク生活が始まったばかりの爽やかな春の候、未だかつて経験したことのない世の中の静まりぶりで自宅にいると沼のように気分が落ち込む瞬間があり、底なしの沼に足を取られないように天気が許す限り早朝サイクリングを日課としていた。

軽いサンドイッチを作り、コーヒーセットを持って自転車で遠くの海や公園まで出向き、朝食をとってまた戻る。

その頃の頬を撫でる春風が世情とは裏腹にことのほか心地よく、その心地よかった風をイメージしてできあがったのが、春風というパーツなのです。

 

 

 

このパーツからはいろんなシリーズアクセサリーを作っております。

こちらは今年できました春一番というタイトルのネックレス。

 

一連使いでも好きな場所の春風パーツに引っ掛けることで長さを調節して使えます。

 

そして、こんなふうに留め具を前に持ってくることでY字スタイルにもなります。

 

 

 

作業工程にはなかなか時間を要しましたが、向き合う時間が長いとやはり愛着は湧くものですね。

お嫁に行って欲しいような、まだ近くに置いておきたいような。

 

人生の辛い時には、今は春一番なのだ。

吹いたあとは、きっとうららかな時間が待っているのだ。

嵐はずっとは続かない。

そう思うようにしている。

 

この春一番が、貴方に雪崩のように喜びをもたらしますように!

 

 

 

 

 

2022.05.16

 

 

 

 

 

チェーンがまだ決定しておりませんが、少し前の籠目ペンダントのひとつ編みモチーフバージョンです。

 

 

 

クロスモチーフさながらですが、ゆるく編まれたイメージの籠目モチーフ。

ペンダントの場合、チェーンの決定がとても重要になります。

一気にイメージが変化するので、合わせてみてしっくりくるまでトップだけ先に作り、決定を先延ばしにすることもしばしばあります。

 

ひとつ籠目ペンダント。

 

来月の佐賀個展でどんなチェーンに決定したのか、タイミング合いましたらぜひ見にいらしてくださいませ。

 

 

 

 

 

2022.04.19

 

 

 

 

 

 

随分と暖かくなって参りましたので、この時期の恒例の食器棚の衣替えを先日行いました。

 

ごくごくとたっぷり飲めるグラスや、デザートやフルーツ盛りに使っている

ショットグラスやリキュールグラス。

白磁の爽やかな深皿、軽やかな絵付けの磁器の平皿。

なんと言ってもこれからの季節に活躍するのは、竹製品。

おむすびと前夜のおかずなどを少しずつ豆皿に盛って、籠盛りのランチにも

大活躍の竹ザルやバゲット入れとして重宝する竹かご。

ベランダのグリーンやハーブの花を活けるのにも随分と竹は季節感を楽しめます。

 

 

 

 

そんな夏仕様の食器達を手前に移動させて取りやすい位置へと衣替えしながら、改めて目にとまった竹かごの籠目模様。

きっちり編まれているなあとしみじみ眺めながら、ふっと頭に浮かんだ籠目ペンダント。

 

これからの季節に、八分丈袖のワンピースに籠目ペンダントを合わせて、まさしく竹籠をさげて、皐月の陽射しを浴びながらお散歩。

 

そんなイメージがむくむくとまとまって出来上がりました。

 

装いに合わせて長さ調節可能な紐ペンダントです。

 

籠目シリーズ第2弾も制作中で、少し小ぶりな籠目デザインでチェーンスタイルで纏めようかと思案中。

次回のアップ、お楽しみに!

 

 

 

 

 

 

 

2022.04.05

 

 

 

しばらくぶりにカフスタイルのチョーカーを作ってみました。

 

この2・3年はあまりパンチありそうなものを作ってなかったのですが、

少し力が湧くようなものを作りたくなった。

 

 

 

肩に力を込めた装いよりは、タイト気味のシャツにオンしてスプリングコートをはおる感じでさらっと使って欲しいものです。

本当の力というものは、堅苦しい装いではなくリラックスしている時にこそ湧き上がってくるものであるような気がします。

身につくような力。

実の力。

 

芽吹きの力をあちこちで目にします。

 

春はエネルギーに満ち溢れていて、心地の良いものですね。

今年は少しその力を肌身に感じる天候が続き、やっと進めそうな気持ちになって参りました。

 

 

 

本日は、ピンクバロックパールのカフスタイルチョーカーのご紹介でした。

 

 

 

 

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