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2025 July

2025.07.19

世界遺産屋久島へ

 

 

 

ついに行って参りました!

世界遺産屋久島。

 

5月に浮上した屋久島登山計画。

同級生のベテラン登山者の誘いで、福岡の山仲間に声をかけて年齢もバラバラの4人パーティ。

九州最高峰、宮之浦岳にチャレンジ。

 

しかし、屋久島は年の8割は雨だと言われているほど、くるくると天気が変化する。

前日の登山天気によるとどうしても午後からの天気がかなりの荒れ模様、宮之浦岳の往復は9時間半。

せめて半日の曇りをキープできないとこの時間を必要とする登山は危険。

そこでベテラン登山者のリーダー提案で、白谷雲水峡を通過し辻峠を越えた先の絶景ポイント太鼓岩に予定変更。

朝4時起きで、5時には民宿出発。

6時に登山開始!

 

途中見る景色の自然美たちに心奪われながら、ゆっくり楽しみながらわいわいと登る。

 

屋久島の観光案内でよく見かける苔むす森。

パンフレットスポットは、敢えて外します。笑。

 

人がすっぽり入る空洞の杉やくぐり杉でかわるがわる撮影しながら目指すは絶景ポイント太鼓岩へ。

 

 

そして遂に!!

 

太鼓岩に着いた途端、思わず絶叫しました。

 

なんというスケール感。

とても九州とは思えない!

一番乗りしたこともあり、太鼓岩より屋久島の三岳と云われる山並みに酔いしれ30分ほど無になり景色をひたすらに堪能。

その30分は何時間もに匹敵する奥行きがあった。

 

やっぱり山は文句なしにいい!!

登山口まで下山して東屋でお昼を広げた途端、土砂降りになり、まるで漫画のようなタイミング。

叩きつけるような雨に濡れて、シャツがびったりと体に張り付いた5分遅れの下山者たち。

お昼を頬張りながら横目に見つつ

私たちって持ってるかも!!

と、再び盛り上がる。

昼食をとるとそのまま温泉へとどしゃ降りドライブ。

お風呂から上がると、空にダブルレインボーが出ていて、またまた盛り上がる。

とにかく、どんな状況でも盛り上がる。

山を始めてから物事への感じ方や思考パターンが随分と変化した。

どうにもならないことが世の中には数多ある。

手放すこだわり、一面だけで判断しないその先への気付きや突発的な臨機応変さ。寛容さ。

文字にするとまるで禅寺のお坊さんみたいだが、たったそれしきのこともできていなかったのかと自嘲するような、内観のチャンスを頂くのが自分にとっての山の時間である。

始めてよかった。

何より、仲間たちとの出会いがありがたい。

 

2泊3日の屋久島の旅は、初日、港に船が到着した後、レンタカーにて100キロあるという島内一周をしながら観光も盛り込みました。

もちろん、トビウオ料理のレシピや地元のお酒も全制覇。笑。

 

 

 

西部林道では、かなり小顔が特徴というヤクジカたちやヤクザルたちが道路をひょいひょいと横切る。

完全に人間がお客でした。

 

次回は数多くある屋久島の山でもあの山へ!と決意して船の中では爆睡して帰宅しました。

 

夏休みはまだまだ続く…

ふふふ。

 

 

 

2025.07.09

色を楽しむ銀のアクセサリー

 

 

 

銀のアクセサリーは黒い装いがベストマッチングがセオリーと思われがち。

でも、いろんな色とも相性がよいのです。

 

こちらは実はインドの大判コットンハンカチ。

色に惹かれてあれこれ集めていたら、気がつくと10枚になっていた。

それでも1枚のスカーフの値段にも満たないリーズナブルさで好きな色のコンビたち。

 

 

この時期は建物の中や乗り物の中は、とても冷たすぎる時があり、さっと首に巻けるサイズ感のスカーフを持ち歩いている。

マスターカントリー英国のならではのタータンチェックは、どこか大人っぽさが漂う。

顔映りと手持ちの服の色との相性の良いものをスカーフ代わりに使い、他は正しくハンカチとして使っている。

たまには頭に巻いて自転車漕いでます。

 

 

柿のような色したワンピースに引き立てるスカーフハンカチで、月桃ペンダントが更に引き締まったイメージになりますよね。

密かに人気を獲得している月桃、やっと自分仕様をゲット〜、ダジャレが昭和です…

 

スカーフや巻物は、実はアクセサリーと互角な装い変身アイテムだと思うのです。

小物を味方にすると、装いはぐっと幅広い楽しみ方ができます。

このワンピースにグレーやホワイトパールを何連か合わせると、ディナーシーンでもOK。

 

個展ではいつも黒を着ているのですが、実は綺麗なニュアンスのある色はとても興味があって、どんな素材のものでも綺麗な色と出会うとワクワクしちゃって、つい持ち帰りたくなるのです。

ファブリックの色は特に好きで、椅子の張り地やクッションカバーや膝掛けやブランケットなどとのしっくりくる色との出会いを探しながら待つという性分です。

うーっむ、女性は楽しみがいっぱいだわ。

 

 

 

2025.07.02

手仕事への敬意

 

 

 

手を動かすことで生計を立てる身となってからというもの、違う素材のあらゆる作家の手仕事となる作品を積極的に見るように心がけている。

そして、心動かす作品は我が家になるべく連れて帰り、常に目に触れる暮らしをすることで、自身の制作活動において学びを得ることがたくさんあるのです。

 

 

最近、出会った蒔絵技法のひとつ、卵殻の蓋もの。

 

卵の殻を砕き貼り付け、漆を塗り研ぎ出しをしていく技法。卵殻。

漆器がメインの作品展の中で、ひときわ目を引いた。

この気の遠くなるような随分前から伝統的な技法にチャレンジをしたかったそうで、満を期して今回の作品展で初お披露目という。

 

ひたむきさがじわじわと私の心の中へ届く。

 

伝統的な技法であるにもかかわらず、抽象的なモダンさがある。

伺ったところ、木地から自身の手を動かし完全なる工程をひとりでこなすとのこと。

箱の高さ、奥行き、横幅、なるほど独特の洗練さを感じさせるわけだ。

 

我が家の床の間の絵とも相性がよいだろう。

 

作風が定着してきた頃に実用性から離れたものに試み、一歩踏み出すことは、作家としてある種、掛けとも云える。とても勇気が必要なことである。

長い制作活動をしていると、踏み出すべきか迷う時が何度か訪れる。

その実、私自身もそういった手間を惜しまない作品を無性に作りたくなり、時間と気持ちのゆとりを持ちたいという思いが高まったことが、拠点移動の理由のひとつでだった。

この気持ちが、ぶれないように。

かなりの労力と緻密さ、集中力が尽くされた作品を、自分への鼓舞として手元に置きたい。

絶妙な時季の出会いだ。

 

 

手間をかけられたものが放つ気は、静かだが確かなものとして心にダイレクトに流れ込んでくるようだ。

威圧感はないが、さらさらとした生気のようなものが宿る。

床の間の前で座す時間は、不思議と心地よいものである。

 

自分を遥かに超えた手仕事に敬意を払いたいと思います。

 

 

 

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