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2025 June

2025.06.18

待つ時間によせて

 

 

 

私の作ったものたちは、営業時間や定休日が決まったいわゆる店舗販売とは違う場所での販売スタイルである。

 

どんな人間にも平等に与えられている1日24時間という積み重ねの中で、ワンオペレーション体制の手仕事である故、どうしても量産は不可能である。

たとえ寝食削ったとしても限界がある。

そのことを理解して下さる方々のおかげで生業として今に至っている。

 

 

 

形あるものに対して人のぬくもりのようなものを感じるのは、完璧な均一性とは別なところにあるのではないだろうか。

狂いのない直線や寸分違わぬ左右上下対称に囲まれて暮らすということは、私には少しイメージが難しいかも知れない。

少しばかりのゆがみであったり、どことなく曲があったり、使用感が醸し出す何かがあることがぬくもりに通じているように思える。

幼い頃、真新しい運動靴をおろすとき、とっても嬉しくて早く履きたい反面、学校に履いて行くには照れ臭く、休みの日に適度な使用感を出したくて庭を歩き回ったりしていた。

結局思いがけず派手に転んだりして、使用感どころではない汚れに一気に達してしまったり。

あれは、自分のフィールドにものが近づいて欲しいという心理が、幼いながらも行為としてのあらわれだったような気がする。

 

手作りのものを手に入れる為に、お待ち頂ける皆様に改めて感謝する次第である。

お手元に届けるまでの間、澱みない心で制作をしよう。

皆様が楽しみにお待ちいただいている時間によせて、たくさん感謝しつつ。

 

蒸し暑い日が続く。

紫陽花の花がガラスの中で爽やかなエールを送ってくれる。

本日も制作頑張りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

2025.06.10

ありがとう鹿児島展!!!

 

 

濃密な鹿児島個展が昨日をもちまして、無事に終了致しました。

4日間、しばらくぶりの再会、新しい出会い、とっても充実した時間を過ごせました。

 

 

 

 

 

今回のご来場者の皆様とお話ししながら気付きがありました。

 

責任が重い立場になり、お守りのようなものが欲しいとお見えになられた方。

 

連続して続いた介護の時間がひと段落されて、ご自身を取り戻すためのものを探しに来られた方。

 

仕事のステージが上がり、これまでのチョイスから一歩踏み込んでモチベーションが上がるものを求めて来られた方。

 

ご友人から贈って頂いたという銀の身支度の本がきっかけで、銀のアクセサリーが欲しいと県外からお越し頂いた方。

 

仕事をリタイヤされて、装いも軽やかになり楽しめるようになものが欲しいと来られた方。

 

アクセサリーは、人生の移り変わりの時間の中で、意味合いが様々であるということを感じました。

それゆえ、作る立場の私は、なるべく澱みない心で制作をしようと改めて感じました。

 

 

 

ご来場頂いた素敵大人女子たちへ。

心より感謝申し上げます。

そして、抱え切れないほどのエールを送ります!

 

皆様、本当にありがとうございます!

 

 

 

 

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