2015.11.11
やっと出会えた♪
ああああああ!
見つけてしまった!!!
いつも通る道にある民藝を中心としたショップのショウウィンドウに、飾られていた漆の重箱が私の心をわしづかみにした。
もう何年くらいになるだろうか、手頃なサイズで普段使いもできる赤黒コンビの重箱を探していたのだ。
越前漆の塗り師、中野知昭氏の四寸一段重箱赤と黒。
ちょっと珍しいサイズでどちらにも蓋が付いていて、蓋自体も盆としての用途を兼ねられそう。
何より気に入ったのは、重箱の角が丸いということ。
重箱の重厚感から少しくだけて、普段使いにいろんなアレンジを広げてくれそうなデザイン性。
そして、角が丸いということで従来の重箱より洗いやすく、手入れがしやすいわ!
我が家の食器やグラスとのコンビネーションや使い方が次々とイメージできた。
ああ、これは連れて帰らなきゃ。ふふふ。
早い決断にギャラリーの方が驚いていた程だった。
形あるものが、訴えることがある。
探してたの、こんなのじゃないですか?
やはり日本の伝統芸は、年を重ねれば重ねるほど魅力を訴えてきます。
長く引き継がれている伝統芸には、古いとか新しいというものを超越した美しさがある。
清々しい佇まいである。
引き継がれてる作り手の精神と共に在るのが、見るものにも伝播する。
やっとその良さがわかる年齢として自分自身が追いついてきたのだろう。
そういうものがひとつずつ自分の世界に入ってきて、安住してくれることにこの頃とても嬉しさと豊かさをひしと感じる。
ちょっと気が早いが、今年のお正月はなんとなく楽しみである。
日本人でよかったなあ。
この出会いに感謝。
ハレの日使う元祖重箱は、いつの日にかベストなタイミングで出会えることを、今からまた楽しみに待っていようと思う。
その時間もなかなか素敵なんですよね。