2020.03.14
密かに始まりました、マウンテンシリーズのリング。
No.2
ボリューミーな感じがしますが、はめると柔らかなイメージです。
曲線、隆起、どちらも過ぎると少しくどくなるのでぎりぎりの感じで程よくまとめたつもり。
仕上げてから改めてはめてみると思いのほか手元が優しい表情になったので、あ、よかったな。
と、ちょっと嬉しくなった。
自分らしさをどこに落とし込んでおさめるか、自分の中に新しさを表現しようとして張り切って取り組んでみると、途中違和感を感じてやめてしまう。
そう?これで本当にいい?違うでしょ。
作りかけているモノが、発してくる。
違う。そう、全然違う。
これを作りたかったんじゃない。
そして、手を止める。若しくは、壊してしまう。
そんなことがしばしばある。
自分が自分であること。
前進するだけがよいわけでもなく、新しさが前進というわけでもない。
振り返れば、10年くらい前はなにかと尖っていたかもしれない。
作っているものもそうであったような気もする。
それが、年齢相応の表現であったようにも思える。
この頃は、少し柔らかさと包容力のような形状がテーマとなっている。
でも、それはまだ歩み出したばかりのテーマである。
春の陽射しを全身に浴びてゆったりと歩く。
そんな柔らかさが豊さという価値観に変換してゆく、そんな心持ちである。
銀でアクセサリーを作り始めて、今年で25年になる。
長くお付き合いをさせて頂いているお客様方やギャラリーさんやショップの方々にも感謝でいっぱいです。
合掌。
自分の過去作ったものと対面して、自分らしさの変化なき軸と次のテーマをベースに新たなステージについて時間をとってみようかと思っているこの頃である。
続編、マウンテンリング no.3も本日、型が出来ました!
25年経った今でも、やっぱりリングを作る時が一番好きなのであった。