2018.09.25
真珠には海水で育った本真珠と淡水で育った淡水パールがある。
なかでも本真珠は貝の種類によって真珠の色や形状が異なる。
あこや貝から採れるあこや真珠の極小の粒が手に入った。
こんなに小さな粒でこのグレードのあこや真珠は見たことがなかった。
迷わず手に入れられる分を全て仕入れた。
デザインには、随分悩んだ。
どのタイミングでまとまるか分からないので常に作業台の上に置いておき、意識を残したままいろんな作業を進めた。
デザインを施せばどんどんあこや真珠の小粒の良さが霞んでしまう。
しっくりくるまで、正直何度も何度も作り変えた。
行き着いたのは、クラシカルなスタイルのものだった。
この粒の大きさでラウンド形状だとどうしても頼りない感じがする。
コインパールの大きめのものをアクセントポイントに、Vラインを胸元に作る少しゆったりめのネックレスに仕立てた。
お客様を我が家に迎えるホスト側に立つとき。
相手によっては、全く自分に構わないわけにもいかないケースがある。かといってあまり張り切るのも相手に失礼になり兼ねない。
そんなシーンの時などは、この小粒さはとても適した装飾品となるのではないかと思う。
もちろん、外出シーンでも嫌味さが感じられない。
素材力だ。
素材の良さを生かすとは、非常に難しいものである。
改めてそう思った次第である。
あこや真珠の粒は3.5ミリくらい。
なかなかの照りです。