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2025 August

2025.08.29

若いお友だちとの時間

 

 

お盆を過ぎると暑さもやわらぐ。

なんて言葉がかつての日本にはありましたが、すっかり気候は変わってしまいました。

自然には抗えない、この気候に合わせた営みをやっていくことを受け入れて、愉しみを見つけていこうと思い始めている。

 

先日、ひとまわり以上も若い方に誘われてドライブへ出掛けた。

頑張り屋さんの彼女は、ちょうどこれからの自分を少し見つめ直す時に差し掛かっているようで、道すがらいろんな話を聞かせてくれた。

職場の同僚だったという方が営む森の中のレストランでランチを楽しんだあと、壮大な茶畑を越えて更に足を伸ばしてカフェへ。

 

行きたいカフェがあるんです。

海が見たいなあと思って。

 

海沿いのひときわ目立つ建築のカフェからは、かつて登った薩摩富士、開聞岳が海を挟んでどーんと見えた。

どの席からも抜群の景色のカフェ。

着席すると、なるほどここに来たかった彼女の気持ちがよく分かる気がした。

 

日々、きっと頑張っているんだなぁ。

自分も彼女くらいの頃、爪先立ちしながら一生懸命だった。

でもあの頃があって今がある。

あなたならきっと大丈夫よ。

ちょっとばかりの年の功で先輩発言に、素直に耳を傾けてくれた。

海原を借景にクーラーの効いたスペースで飲むコルタードは、かなり好みの味で、本場、イベリア海を見ているような気分になった。

 

 

 

若い友人達は、自分が持たない情報をたくさん持っている。

そして、自分とは違った目線のアプローチから興味深い話題をしてくれる。

とてもありがたいことだ。

夕刻、自宅に着くと出かける前には蕾だった花がぱっちりと咲いていた!

あ!咲いた!

先月、訪れた屋久島の話をSNSで見ていた別な若い友人が、しばらくぶりに遊びに来てくれた折に頂いた鉢。

屋久島の写真、綺麗だったあ、咲くといいんですけど。

と、ハイビスカスの鉢をにこにこしながら渡してくれた。

屋久島のあちこちで見たハイビスカスがとても強い印象に残って、庭に植えたいなあと思っていた矢先だったからほんとにびっくした。

屋久島の空気が一気に蘇った。

 

 

太陽と雨、ちょうどよいあんばいに天候なのか、次々と大輪の花を咲かせてくれる。

 

 

なるほど、こんな目線の贈り物もとても粋だなあ。

若い友人達とのお付き合いも自分にとっては学びがあり、とても大切にしたいと思う。

いつもみんなありがとう。

おばさまに付き合ってくれて。

と、手を合わせるそんな1日だった。

 

 

 

 

2025.08.16

モーニングキッチンタイム

 

 

東の空が少しずつオレンジ色に染まり始める。

窓を開け放つと夏が終わり始める準備をしている、そんな風がさわさわと部屋に入ってくる。

昨夜は、暫くぶりに夢中になる本に出会い随分と夜更かしをした。

 

いつもより遅い起床。

食欲ないけどな、と思いながらキッチンの出窓を開ける。

我が家のキッチンは北向きで、窓を開けるとお隣の綺麗なお花や植栽たちを、清々しい借景として毎朝楽しませて貰っている。

鉄瓶がシュンシュンと音をたて始める。

朝陽の光がじわじわと入ってきてほんわかと心が温まってくる。

先ほどまで食欲ないと感じていたのに、急にお腹が空いてくるのだ。

朝陽を感じながら朝食の準備をできることが、こんなにも豊かな気持ちになるなんてこの家に住むまで体験したことがなかった。

 

ここに越してから我が家に遊びに来る親しい友人達は、気兼ねなくこのキッチンにやってきて洗い物やお茶の準備を積極的によく手伝ってくれる。

決してモダンなキッチンではないのだが、少しばかり自分流の細工をしているせいだろうか、居心地がよいと言ってくれる。

女性は他所さんのキッチンの使い方がとても参考になるもので、私もお泊まりさせて貰うとついつい食器棚を見せて貰ったり、収納の工夫などをあれこれ尋ねたり。

レシピを教えて貰ったり。

盛り付けやお皿使いのテクも学習して帰ったり。

 

制作で疲れた時や肩こりや頭痛がひどい時は、キッチンに立ち何品か作っていると大半は元気になっているものだ。

 

さあ、今朝は何を食べようかな。

ふと、小ぶりのりんごが目に入った。

今日は、フルーツメインの朝食にしよう。

 

 

とっておきの元気チャージのあのガラスの器を使っちゃおう!

 

 

ジャーマンイエローと勝手に名付けている一目惚れした吹きガラスの平皿。

作り手の方は神奈川のご出身だそう。後に知ったのですがやはりヨーロッパで修行をされたそうで、名付けもあながち的外れではなかったのだと納得。

この青みの入った黄色はなかなかこちらでは見ない色ですよね。

 

赤い小ぶりのりんごと葡萄たちをジャーマンイエローのガラスに。

そしてヨーグルトの中で柔らかくなったドライいちじくに、はちみつをワンプッシュ、木製のエッグスタンドにゆで卵、グリッシーニとカフェオレ。

いつも和食の朝ごはんですが、たまにはよいものですね。

気分は、ヨーロッパのホテルのコンチネンタルブレックファースト風。

ちょっと旅しているような気分。

 

朝陽と秋をイメージさせるさわさわとした風を体中に充満させて、1日が始まる。

 

さあ、今日も頑張ろう!

 

 

 

2025.08.12

向き合う大切さ、忘れてはならないこと

 

 

 

この度の豪雨により被災されました多くの皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

昨今の天候は、過去の例が参考にならなくなって参りました。

万事、自分事として捉えるように心がけたいと思う次第です。

1日も早く日常を味わえますようお祈り致します。

 

鹿児島へ越して来て1年を迎えた。

先日、学生時代の友人達が鹿児島へショートトリップを兼ねて遊びに来てくれた。

2泊3日。

本来は、霧島方面の予定でしたが、この頃の新燃岳の活発さを懸念し、南方面を中心に周ることに。

 

鹿児島が故郷と云いつつも父の仕事の関係で、実はほとんど今の土地に住んで居なかったので、全く土地のことを案内できる知識がない。

地図を広げ、こちらに住む友人たちの情報をもとにあれこれルートを練った。

そんな中、私自身も未だ足を運んでいなかった知覧特攻平和記念館を提案したところ、ぜひ行きたかった所だったということで全員満場一致。

 

 

我が家から1時間ちょっと。

駐車場には早朝よりたくさんの鹿児島ナンバーの車が、しかしよく見ると大半がレンタカーであった。

想像以上に整備されていて、しかも入館料も仮に家族全員で訪れたとしても、大きな負担にならないような価格設定となっていた。

施設に入ると1036柱の隊員の遺影と遺書、軍服、遺品など6000点が見やすい展示が工夫してあり、訪れている人々は、年代層も国籍もかなり幅広い。

ガラスケースに収められた手紙は、保存状態もよく、どれも達筆で、どの内容も胸にこみあげてくるものばかり。

そこに魂が寄り添い続けているかのような温度が伝わるようだった。

 

これは事実である。

映画のシナリオではない。

何度も心の中で繰り返しながら、順路を進んだ。

20歳そこそこの全国の青年たちが、しっかりした言葉を家族へ遺し決意と覚悟をしている。どれだけ心の裡と文字にした言葉が乖離していたことだろう。

知りうる限りの当時の日本の時代背景を与したとしても、想像が難しい領域の行為である。

今の自分たちの次元をはるかに超越した勇気。

否、勇気という言葉では全く足りない、なんという表現がよいのだろう。

適切な言葉が未だに見つけられないでいる。

 

敷地内に突撃前夜を過ごす三角兵舎が再現されていたので、足を踏みれることにした。

入り口から階段を3段ほど下り、半地下のような作りの大きな三角屋根の建物に入ると、通路が真ん中にあり、その両脇に敷布団と掛け布団が10組ほど整然と敷いてあるのみの空間であった。

ここで何を想ったのだろうか。眠れた人がいったい何人いたのだろうか。

再現したものであるというのに、迫るものがあり長くはそこに居れなかった。

 

三角兵舎を出ると、知覧特攻平和観音堂があった。

私たちの前で順番を待っていた親子は、館内でも常に自分の少し前を進んでいた親子だった。

父親らしき男性と小学高学年くらいの男の子。

しっかりと観音堂に黙礼し手を合わせている親子の姿を見ていると、また別な感情が湧いて来て目頭が熱くなった。

 

結局、終始コンタクトレンズが潤んでばかりであった。

のちに話題になったのだが、この光景は、友人たちの心にもとても印象に残ったようで、その共通感覚が長い付き合いを続けさせてもらえているという、言語化できない根っこの部分に触れた瞬間のように思え、ひとり嬉しかった。

 

終戦し、80年経とうとしている。

誰もが訪れるべき場所だと思う。

英霊たちの安らかさと必死で生きて今に繋げてくれた当時の日本の人々に敬意を。

 

 

 

 

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