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dolls pierce and pendant

 

 

 

 

休日中にふっとまとまったお人形の形をしたセミロングペンダント。

出来上がるとなかなか気に入った。ほどよく大ぶりでモチーフの題材にしては甘くない。

なんとも13ミリ強というパールが効いています。

 

doll p

 

 

揃いのモチーフでピアスを作ったら華やかな感じだろう。ということで翌日にはゆらゆらと大きく揺れるピアスも作ってみた。

 

 

P5040013

 

 

大ぶりで揺れるピアスは、旅先で見かけた思い出すシーンがある。

この仕事を本格的にやろうと心に決めて、まず訪れたのはミラノだった。

もう20年以上前になる。

 

その時、足を伸ばして訪れたのは避暑地イタリアのコモ湖。

船着場のバルでキリッキリッに冷えたスパイシービアンコを飲みながら船が着くのを待つことにした。

前方に賑やかなイタリア人3人組が盛り上がっている。

イタリア人はどこでも盛り上がっているし、できあがっている。

真実のほどはさておき、そのように見えるし、聞こえるのだ。

そばかすだらけのこんがりと焼けた女性が、素足に皮のサンダル、ワンピースというスタイルで大きなサングラスを頭にさして、陽気に2人の男性と身振り手振りで話していた。

絶え間ないおしゃべりの合間をぬって、レモンチェッロのオーダーもしっかり済ませていた。

 

女性の大胆に開いた胸元にはノーアクセサリー。

焼けた素肌に星空のようなそばかすが、不思議と素敵に見えた瞬間だった。美白美白と日本では冬さながらの紫外線対策。ヨーロッパでは日傘なんて売ってもないし、さしてる人もいない。たまに見かけるのは、日本人観光客だった。

新しい美観を発見した。

そして、耳たぶがちぎれんばかりのゆらゆらと揺れる大ぶりなピアスと、グラスを持ち上げる手元には大きなバングル。

 

こんな女性像が、自分の作るアクセサリーのミューズだ。

 

私の中に鐘が轟いた。

 

それから15年後、今より6年前。再びミラノを訪れてみた。

しかし、鐘の音は聞こえなかった。そして、スイスジュネーブへと足を伸ばし、鐘の音が鳴り響くのを聞いた。

旅では、そういう自分と向き合う時間。少しずつ変化していく自分と対峙する時間。

その後、私の旅は、オランダ、ベルギー、ドイツへと鐘の音を求めたジプシー型だ。

というわけで、来週からしばらくぶりのバカンスも兼ねた旅へ出ますので、ブログはお休みです。

今回はオーストリア。ヨーロッパでも最も多くの国に隣接しているオーストリアは、ジプシー型の私にはたまらない。時間が許せばブダペストへ。

私の中に新しい鐘の音が鳴り響かんことを願って。

 

 

 

 

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