2015.11.07
人はオアシスを見て死ぬ。
そんな、砂漠のことばがあるらしい。
オアシスを見つけただけで、安心してはならない。
そこに実際に辿り着くまで何が起こるか分からない。砂漠ではそのことを決して忘れるな。
そんな意味らしい。
人はそれぞれ心の中にオアシスを持っている。形も景色も広さも千差万別。人の心の数、存在するのであろう。
それなのに、或る時、私は自分のオアシスへ辿り着けなくなった。
百万偏通った筈の自分だけのオアシス、 肉体なしでゆける筈の自分だけのオアシスへの道で、突如迷子となる。
あの場所は幻想だったのだろうか。
そんなことを思い始めると、途端に身動きがとれなくなり怖さを感じるほどだ。
深呼吸をする。
目を閉じて、もう一度ゆっくりと目を開ける。
私は、いつものオアシスへ行きたいんだ。
そして、足が動くままに歩き出す。
その道は、頭脳が記憶している道とは違う。
記憶した道をゆこうとすると道は消える。
私のオアシスへ道は、私の心だけが知っている道。
私の心がオアシスへの道を2度と見失うことのないように。
リング「ナイルのオアシス」
このリングは実は、少し前にアップした「ナイルの庭」の続き版である。
テーマは同じ、オアシスという心の居場所。
どちらも福岡個展で初デビューとなりましたが、いろんな方に気にかけていただきました。
特に「ナイルの庭」に関しましては、20代男性、50代女性、50代男性、そして40代女性の指先、ジャストフィットでナイルの庭の居場所が決定しました。
本日アップの「ナイルのオアシス」リングは、画像ではわかりにくいかもしれないが、サイドにゆるやかな溜まりが流れ出しているイメージでエンドはすっと立ち上がっている。
面と隆起で曲線を表現し、オアシスという安住の囲われた空間を表現している。つもり。
「ナイルの庭」は、男性的。
「ナイルのオアシス」は、女性的なイメージで表現した。つもり。
私の指先では、オアシス拡大中。の、つもりデス。