Information

2021 December

2021.12.24

ありがとう2021年!!

 

 

 

本当に本当に、駆け抜けた一年でした。

このようにして一年が感覚的に加速してゆくのでしょう。

 

 

制作の方は、本日で終了して事務仕事を数日しまして2021年の仕事納めの予定。

 

先日訪れた松本で素晴らしい出会いがありました。

モノに出会い、そのすぐ1時間後に作り手に出会ったのです。

 

九州ではあまり目にすることがないこちら。

実は私も存在すら知りませんでした。

 

 

 

これは御神酒の口と言いまして神棚のお正月飾りらしいのです。

瓶子に少しだけ御神酒を入れてこちらの飾り物を入れると、ふんわりと御神酒と竹の香りがするのだそうです。

松本民芸館のショップコーナーにひっそりと展示販売していたのですが、一緒に旅をした友人は室礼を何年も勉強していて既に知識があり、ずっと探していたものらしく、まさかここで出会うとは思わなかったとひと目見て興奮し始めました。

 

民芸館のスタッフの方が、もう長野県ではこれを作れる方はこの方お一人だけになってしまったのですよ、他にもいろんな型がありますからと販売している場所を丁寧に教えてくださりその足で早速そちらへ向かった。

 

教えて頂いた場所は前日にお詣りをした神社の横の小さなお菓子屋さんだった。

女性が2人で切り盛りしているお店。

5種類程デザインの型の写真がひっそりと貼ってあり、大きさの手頃なものに決めた友人が購入したものを、お店の方が袋から取り出して確認のために私たちにその場で見せて下さった。

それまで私は購入するつもりは全くなかったのだが、実物を見た瞬間、

なんて美しいのだろう。思わず声をあげてしまった。

美しいものが美しい。

そこには神聖な何かが宿っていると感じて、お幾つくらいのどんな方が作っているのか知りたくなり対応してくださった方に尋ねたところ、

「あの人が作ってるのよ。」

とお店にいたもう1人の女性の方を見た。

 

友人と2人、再び驚きの声を上げた。

まさか、男性とばかり勝手に思い込んでいた。

友人も同じように思い込んでいたようでかなりの驚きようだった。

作り手の女性は照れ笑いをしながら軽く会釈をされました。

「とっても美しいです。」

言わずにはいられなかった。

手が作り出す美しさ。

 

長野県で最後の作り手となった御神酒の口の職人さんは、女性だったのです。

母親から伝授した技術を受け継ぎずっと母娘で作り続けてきたらしいのですが継ぐ方が居なくて途絶える寸前だったらしいのですが、新しく技術を学びたいという方が現れたとのこと。

本来は毎年買い換えるものらしいのですが、綺麗に手入れをして翌年も使う方も多いとか。

 

お札を置いたりしているスペースはあっても神棚を設けていない私は、御神酒入れを手に入れるために福岡に戻ってから地元でも有名な仏壇屋さんに赴いた。

 

対応してくださった若い女性は、御神酒の口のことをやはりご存じなかったのですが、奥から女将さんらしき方が

「御神酒の口ね、瓶子を案内してあげて。」

と指示してくださり、いろんな大きさの瓶子に実際に御神酒の口を挿して試しながらちょうど良いサイズを在庫を全部出して選んでくださいました。

「すごい綺麗ですねえ。素晴らしい細工。私、初めて見ました。

勉強になりました!ありがとうございました!」

と気持ち良いご挨拶をしてくださり、嬉しくなって思わず旅先での出会いの話を女将さん交えて話をしてお店を後にしました。

 

旅の出会いは、後で思うに出会うように導かれていたとしか思えない偶然が幾つも幾つも重なって出会っている。

それは、金銭で買えないとても価値あるものといつもそう思うのです。

 

友人の知識のおかげで美しいものに出会い、親切な民芸館の案内で販売元へ出向き、更に作り手にまで出会えたこと。

とっても嬉しくて、なんだか来年は良い年になりそうな予感が込み上げてきました。

 

2021年もあとわずか。

今年も無事に終われそうで安堵しております。

今年も沢山の方々に出会い、沢山の優しさや笑顔に出会えました。

改めまして心より感謝申し上げます。

 

どうか迎え来る年も、皆さまにとって健やかで笑顔と沢山の出会いに恵まれる素晴らしい1年となりますように。

 

少し早いですが、本年のご挨拶とさせて頂き2021年の締めくくりとさせて頂きます。

 

2022年にお会いしましょう!

 

 

 

 

 

 

2021.12.16

信州松本の旅 その2

 

 

 

 

 

 

名残惜しいホテル滞在でしたが、時間がないこともあり早々のチェックアウトをして、翌日、向かったのは開館時間まもない到着を狙って松本民藝館。

 

 

 

 

 

佇まいも静やかでさりげない松本民藝館は、閲覧後にはやはりどっしりとした感覚が残りました。

 

 

 

 

かつて民藝のギャラリーショップに勤めていた友人は、テンションが一気に上がり、マスク越しに熱気が伝わってきました。

長野県のみならず、人々の生活に根づいていた玩具や衣裳や生活のもろもろ道具たち。

手を動かし続けた方々の名品が、自分に謙譲の心を強く認識させて下さいました。

 

そのあとバスにて国宝松本城へ。

 

 

 

城にはあまり詳しくないのだが、やはり美しいと感じました。

背景には日本アルプスが白い雪を被り、九州の山々とは全く違う顔をして青空に映えていました。

 

多少トレッキングをしていますが、松本城の天守までの階段はかなり危険な箇所が多く、階段の高さもなかなかでお年寄りの方には、登るのは難しいだろうと思われました。

2段目は前面が傾斜しており滑りやすいので気をつけてください。

頭に注意して一段一段がかなり高いです、ゆっくり登ってくださいね。

この階段は先程より低くなっております。

随所でずっと注意喚起の声かけをしてくださるたくさんのスタッフさんには、本当に感激しました。

無機質なアナウンスのテープを一日中流すのではなく、人が人に声をかけてくれるのです。

これが本当の人を思うサービスだと。

 

近い将来、この声かけは味気ないロボットになるのだろうか。

人が声をかけてくれるこのスタッフさんの時に来れてよかったとしみじみ感じました。

 

 

 

 

 

 

駆け足ではありましたが、濃密な時間を得られた旅でした。

とにかく松本の人々は皆さんすごくすごく感じがよくて親切で、終始感激しておりました。

 

自分が見ず知らずの旅人にあんな風に親切に笑顔で対応できているだろうか。

 

最後に松本民芸館で出会った柳宗悦氏のこの言葉。

この言葉は沁みました。

 

 

 

 

いつも新鮮な思いでモノを見よ。

そののちに今まで見えなかった姿が現れる。

 

「心偈」。

 

 

 

 

 

2021.12.16

信州松本の旅 その1

 

 

 

今年もあとわずか。

実に2年ぶりに飛行機に乗ってショートトリップ。

行き先は、信州松本。

 

一泊2日とバタバタでしたが、お天気や出会う方々のお陰でかなり効率よく友人と周りました。

今回は、滞在先のホテルも目的のひとつ。

里山十帖や箱根本箱の系列ホテルで松本十帖。

 

 

 

本との濃密な接点を持てる時間と空間を満喫できるホテルで、なんと1万冊以上の本が、滞在者のみならず街の人々も実際に買うこともできるコンセプトホテルです。

 

 

 

浅間温泉の300年以上続いた元の温泉旅館の躯体を生かしつつ、新しいコンセプトホテルに生まれ変わりソフトオープンした松本十帖、松本本箱。

 

 

世界の名椅子や読書灯をあちこちに置いた本箱ブースは、以前の大浴場をそのまま使ったスタイルでお湯ははってないがゆったりとこもって本との出会いを楽しめます。

他にも洗い場の水道蛇口や洗面台などもそのまま残しつつ、珍しいあらゆるジャンルの本や写真集がびっしり。

コドモ本箱のエリアには、こどもが通り抜けられるような迷路のような仕掛けで、こどもたちがまさに絵本や児童書を自ら本を探し出すようなワクワクするスペースになっていました。

ダイニングエリアには食にまつわる本が天井近くまで。

 

インテリア好きな私はとにかくあちこちに点在している世界の名椅子見つけるたびに、座ってみる。

そして、本を物色してうろうろして、また腰掛ける。

 

滞在時間が足りない!

滞在して1時間しないうちに感じた事。

 

 

 

 

 

部屋付きの檜の露天風呂からは、山頂に雪を被った日本アルプス山脈が夕日や朝日に反射してそれはそれは美しかったです。

 

食事も堅苦しさを感じさせないが、おもてなしの心が詰まったもので、温度管理が難しい薪でのグリル料理は素材を際立たせる、美しく味わい深いものでした。

 

眠るのが本当に惜しい。

そう思わせるホテルです。

機会がございましたら、ぜひご滞在してみてくださいませ。

 

松本十帖 松本本箱 公式サイトはこちらです。

 

http://matsumotojujo.com

 

 

 

 

 

 

 

2021.12.12

大阪個展の様子!!

 

 

 

昨夜、大阪個展より戻りました。

早速、個展の様子です。

 

 

 

 

 

かなり暖かいお天気に恵まれてスタートしました。

 

 

 

オーナーさんのご自宅のお庭に咲くお花を、会場のあちこちにさりげなくいけてくださるのを拝見するのも毎年楽しみなのです。

 

今年はしらたま椿と紅の椿。

紅白めでたい。

そんな気持ちでスタートしました。

 

 

 

 

今回は、鹿児島の伝統的工芸薩摩ボタン絵付師の室田志保氏による薩摩ボタンを使った作品をいくつか出展致しました。

薩摩ボタンを使いました作品につきましては、新作ページでご案内致しますが、おかげ様で初日に完売致しました。

白薩摩と呼ばれる陶器に品の良い絵柄と色で絵付けをしたものを、いろんなアイテムにしました。

ネックレス、ピアス、ペンダント、リング、チョーカー。

色や柄が入る事で私自身のデザインも新たな感覚が取り組めましたので、楽しい試みとなりました。

売約ではございますが、期間中ご覧頂けるように展示のみしておりますので、ご興味ある方はぜひお運び頂けましたら何よりです。

 

 

今年は昨年よりは自由が感じられます。

大阪の街もイルミネーションや街の動きに少し軽やかさを感じて心温かく感じました。

会期は16日まで、よろしくどうぞ。

 

 

 

 

 

 

Page top

Instagram