2016.11.15
再会する言葉たち
本棚の下に座り込んで、心に残った本の中の言葉たちを拾う。
ここのところ、夕食をすませると1時間ほどそんな作業を繰り返している。
本を読むときの癖で、気に入った言葉、感銘を受けた言葉、学びを得た言葉があると、ページの端を折っておく。
その言葉そのものには敢えてマーキングをしない。
時間が経ってから本をめくり、折られたページを開き、当時どこにどんな風に興味を持ったのか思い起こしてみる。
そして、その言葉が今の自分にどう響くかを改めて探る。
言葉が押し広げてくれる世界。
これは詰め込むだけではどうにも広がってくれない。
使い果たすつもりで、外へと常に出し続けることで、スペースが広がってゆくようだ。
と、同時に日常の感覚に馴染ませていかなければ、深みを増していかないような気がする。
広さに深みが加われば、より豊かであろう。
時折、引っ張り出してめくる折り曲げられたページたち。
今夜は、彫刻家アレクサンダー・カルダーのこの言葉に再会した。
「余暇時間から最高のものを引き出すことを覚えなくてはいけない。
そこには、創造への刺激的な雰囲気があるのだ」
そう。
そのような雰囲気を味わいたい。
今、私も、余暇時間が、欲しい・・・