2024.09.04
暮らしを育てる空間 第一話
9月に入り、新しい土地での制作と生活、やっと自分なりのリズムが出てきました。
制作が終わると、使い勝手がしっくりきていない場所を1箇所ずつ整理整頓。
お客様に作品をご紹介できるスペース作りは、これから本番です!
その様子などを少しずつご紹介したいと思います。
まずは、一軒家に住むとは微塵も思っていなかった数年前に、一目惚れで購入していた引き手。
これを私はずっと豆皿として使っておりました。
まさか正しく使う時が来るなんて。
襖の引き手。
沈壽官の白薩摩に四君子の蘭の絵付け。
額縁なしのクロス張り込みで取り付けて貰いました。
寝室側には、黒薩摩に梅の絵付け。
襖の小さな部分の引き手。こんなに全体の印象を変えるものなのだ。と、椅子に座った目線でちょうど目に入る高さの引き手を見る度に、一流の手仕事が与えてくれる優雅な気持ちを感じております。
装いは、アクセサリーで個性を表現。
この発想はどうやら、家に関しても共通している模様。
ホームアクセサリーは侮れません。
それがあるのか、ないのかでガラッと雰囲気が変わる。
その劇的な変化が楽しいのです。
薩摩に因んでもひとつおまけ。
身近な花が少しよそゆきの顔に見える、黒薩摩の掛け花。
お祝いに頂いた植物の苗パパイヤの色づいた葉と、早朝の散歩で見つけた駅のフェンスに絡みつく朝顔。
花器の中でも蕾がひとつずつ咲き、夕方には落ちている。
家の中に植物があると、安らぎます。
明日は、友人と越してきてから初のお出かけ。
我が町、地元を巡る予定。
家は、暮らしの宝石箱でなければならない。
ル・コルビジェの言葉より。