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2016.04.29 /

着せ替えピアス

 

 

今日は祝日。

ずいぶんと朝が明けるのが早くなったせいか、気が付くとサマータイムが個人的に起用された一日になっている。

午前中に時間がたっぷりあるのは、有意義である。

 

いつも、世間とかかわりなくズレたスケジュールで動いているのだが、今年は珍しくちょうど仕事も一区切りついて、気分的にリラックスタイムを確保できそう。巷にかなったゴールデンウィークもどきとなりそうです。

 

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明日で4月も終わり、皐月へと突入。

お洗濯ものも気持ちよくできる季節になってきました。

 

ということで、

ハンガーをモチーフにした着せ替えスタイルのピアス。

お洋服をはずして、使うことも可能。

 

 

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はずしたお洋服パーツはお手持ちの一粒ピアスなどとかませてお使いいただいて遊べます。

 

かなり横にせり出した形となっているので、つけるとちょっと楽しい感じです。

 

さあ、今日という1日を満喫しましょう!

 

 

2016.04.19 /

メンズリング

 

 

しばらくぶりのアップとなります。

まず、熊本、九州地方の震災、心よりお見舞い申しあげます。

未だ油断ならない状況下であることも含めまして、一刻も早く心休まる時が訪れることを祈るばかりです。

抗えないものがこの世にはあるということを、災いの度に再確認させられます。

そして、それでも日常を続けなければならない。

そのことが我々人間に与えられた最も重要なことであるということも、再確認させられました。

 

 

さて。

以前ご購入いただいておりましたメンズのお客様が、友人たちと集まったときに身に着けてくださったリングをご覧になられたことがきっかけで、お客様のご友人ご夫婦からオーダーを頂いておりました。

 

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せっかくオーダーするなら、奥様もご一緒にということで、ご夫婦にお見えになり全く同じデザインではなく、同じ系統のリングでゆるいペアリングとなりました。

40代後半のご夫婦。そんなペアリングもなかなかよいですね。

何よりもご主人が奥様に一緒に作ろうと声をかけてくださったとか。

 

素敵なお話です。

 

ご主人のリング。

定番で弓張月というリングがあるのですが、そのリングをとても気に入ってくださいました。

でも、定番のものでは少し女性らしいラインが前面に出ていたので、キープコンセプトでメンズの力強さとシャープさを主張するデザインにアレンジしました。

 

メンズを作り始めてゆっくりと展開しながら感じたのだが、デザインをメンズのために起こすというよりも、いつもの自分らしさでデザインしたものの方が男性のお客様がヒットして下さる。

 

デザインソースを案外大切にされる男性が多いように感じているこの頃である。

そこは、男性独特のロマンティシズムとデリケートさがあるように思います。

 

奥様が選ばれたのは、太陽がテーマの陽光リングでした。

 

月と太陽。

お互いが自由に選んだものだというのに、夫婦ペアリングにふさわしいチョイスとなったそのあうんの呼吸に、こっそりと感激した私でした。

 

 

 

 

 

2016.04.04 /

 

 

濃密な3月が終わり、瞬く間に4月になった。

桜の花びらが散り、やわらかな緑へと衣替えをしている。

アスファルトの脇にはこの時期だけできる桃色の細い道があちこちにある。

 

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今週で佐賀展の準備も大詰めだ。

毎回、ほぼ売り切ってしまう、REIHOKUシリーズ。

石ころの同じ色と形がふたつとないことが、皆さんにとっても魅力のようだ。

佐賀展のために準備したものは、ピンク紫のパールとグレーパールを使ったシックなコンビネーションにまとめました。

 

 

以前、オーストラリアシドニーの郊外で活動をされていた、帽子の造形作家の方が来日された折に、私も仕事があったので東京でお会いすることになった。ご自身のユニークでアートな帽子だけでも麻布の待ち合わせでひときわ目立っていたが、ワンピースに個性的な形状のペンダントをされていたのにも私の視線は釘付けだった。

 

聞けば日課となっているビーチでの散歩中に、とても面白い形で美しい大きな貝殻の一部を拾ったらしい。

長い時間をかけて波の力で角が研磨されて、生まれたシルエット。

眺めてはしまい、取り出してはしまいを繰り返していたが、ずっと身につけていたいと思い立ち、友人の彫金作家に少しだけ施しをしてもらいペンダントにしたものだと話してくれた。

 

貴石や半貴石もよいが、自分もそういうものに魅力を感じ、人間が生み出すことのできない時間の圧力でできる自然美の力を借りた作品を作りたいという話でしばし盛り上がった。

 

帰国後作家さんから国際便で小包が届いた。

 

あなたがきっと喜びそうなものを森で見つけたから贈るわ。

 

短い手紙が添えられていた。

 

開けると、見たこともない大きな木の実だった。

まるでなめした革のように艶があり、形も愛嬌のあるおまんじゅうのような形だった。

ひとつひとつ形が違うバンヤナッツという木の実だということだった。

 

その木の実をベースにして紐スタイルのざっくりしたペンダントに仕立て、お礼にまたオーストラリアへと送りかえした。

そのペンダントをつけて出かけると現地の友人たちや、ショップを営んでる方々が、それがいつも季節になると落ちている見慣れたバンヤナッツのペンダントだと分かると、欲しいという声があがったらしい。

でも、やんわりとかわす返事に留めておいたといういきさつのメールしてくださった。

 

大量生産をしていない我々のような仕事は、安定して供給できないことが大きなビジネスになり得ない最大の難である一方、それこそが最大の武器であり付加価値にもなり得る。

 

資材の安定調達。確保ができてこそのビジネスだ。

ビジネスと制作活動は違う。

長年のキャリアのある作家さんの冷静で賢明な心使いが、内心有難かった。それでも、言語の違う方々が反応してくださったことは、とても嬉しかった。

 

そんなわけで過去にも木の実を使ったシリーズ、木を使ったシリーズ、などを売り切りで展開したことがあった。

 

このREIHOKUシリーズも売り切りの展開の自然美の力を借りたアクセサリーのひとつである。

 

自分の中でそんな素材との出会いがあった時にだけ出現する。

それをご理解頂き、お買い上げいただく方々に直接会ってお話できることが、ただただ嬉しいのです。

 

佐賀展でもお会いできたら幸せです!

 

石ころたちも、きっと幸せだと思うな。

 

 

 

 

 

 

 

2016.03.29 /

 

 

ブレスレットの季節がやってきた。

 

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私は、一年中着まわせるカーディガンが好きだ。

袖丈が七分丈のものは、とても便利で色違いで何着か持っている。

正確に言うと、好きというよりは憧れ続けているのかもしれない。

 

 

若い頃、ホテルのロビーを待ち合わせ場所によく選択していた。

ホテルのロビーという空間が持っている独特の空気感が好きだったというのもあるが、自宅にはおけそうにもないゆったりとした素敵な椅子が何脚もあり、照明も落ち着いた明るさで、何より素敵な装いに身を包んだ見知らぬ人々を眺めていると退屈しなかったからだ。

あれはどこのホテルだっただろうか、体に合った品のいいシンプルなラインのワンピースに、糸の細い上質な生成り色のカーディガンをはおった女性が、宿泊者専用のエレベーターからロビーへとゆっくりと歩いて来られた。

特別な色を着ていたわけではなかったのだが、私にとって女性はロビーでひときわ目立っていた。

私の斜め前に女性が腰かけると、ふわっと素敵な香りがした。

 

女性はしばらくするとカーディガンの袖口を少しめくり腕時計の針を確認すると、バッグの中から本を取り出し、しおりの挟まったページをさっと開きさらさらと文字を追い始めた。

 

まだケータイ電話も普及していない時代だった。

 

待ち合わせの時間を過ぎたのだろうか。

 

ページをめくるたびに袖口からこぼれ出てくるブレスレットが素敵だった。

どんな人と待ち合わせしているのだろう。

 

誰も知り合いのいない空間で、誰かを静かに待つ仕草は、雑誌を切り抜いたかのように見えた。

 

素敵な大人の女性だった。

 

カーディガンなんて、つまらない。そう思っていたが、カーディガンの似合うあんな女性になりたい。

女性を盗み見ながら、強くそう思った。

 

 

オーソドックスな装いは、自分の素がそのまま表れるので、とてもこわい装いでもある。

自分をごまかせない。

 

人間はある程度の年齢になると、心の中や頭の中、日常が顔つきや雰囲気ににじみ出てしまう。

40過ぎたら、自分の顔に責任を持て。

そんな言葉がある。

 

当時はよく意味が分からなかったが、今はよく理解できる。

 

 

ごまかしの効かない年齢。

ここからが、ファッションを真に楽しむことができるのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

2016.03.20 /

卵という時間

 

 

11年前の今日、福岡で大きな地震があった。

すっかり忘れていたが、記事を目にして思い起こし当時の自分を取り巻く環境を含め巻き戻してみた。

 

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あの頃、私は週末だけのお店をやっていた。

3坪の小さなスペースで、テラコッタ色の珪藻土を壁一面に友人と塗り、衝立や展示パネルも手作りで、コストをかけずにできる範囲でメリハリつけた設備投資で店作りをした。

目指すイメージは、ヨーロッパの街はずれにある小さなアクセサリーショップだった。

ちっちゃなちっちゃなお店だったが、とても愛着があった。

今でも当時のお店に足を運んで下さったお客様方が、懐かしんでくださって話題にして下さる。

 

うるうる。

 

そもそも私がその週末だけのお店を始めたのは、当時から親しくさせて頂いていたキャンドルの作家さんの一言だった。

既に週末ショップを始めて成功していたキャンドルの作家さんと、ニューヨークを訪れ7番街を歩きながら、自分もいつか週末ショップを始めたいと、胸の内の思いを語った。

マンハッタンの交差点で信号待ちのために立ち止まると、キャンドルの作家さんから返ってきた言葉がこうだった。

 

「いつかじゃなくて、もう、できると思うよ。」

 

予測しなかった言葉に、今居るニューヨークという街にふさわしい、可能性とチャレンジが体中にパンパンに充満した。

初めて目を開くということを教えて貰い、瞳の中にどんどん光が入ってくるそんな高揚感だった。

帰国してすぐに知り合いの不動産屋さんに話してみると、すぐに好条件の物件が見つかり、3ヶ月後には店をオープンさせることができた。

自分がやるべきことの道しるべは、ほんのすこしの勇気と行動という最後の条件が揃った途端、まるで巻かれていたカーペットが解かれるようにしてスルスルっと目の前に敷かれるものだ。

あとはその上を背筋を伸ばして歩くだけだ。

 

振り返れば、よく見える。

あの頃の私は、卵だった。

 

常に目指す先輩たちや憧れがあるから、成長への一歩を踏み出せる。

 

 

あの頃の私は、卵だった。

10年後の私が、微笑みながら今の私に言う。

そんな10年にしたいと思う。

 

卵ペンダント。