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Necklace & Choker

2020.07.17

 

 

 

 

 

過ぎた季節の一番心地よかった風をふと思い出す時がある。

そんな風がいくつかあって、日頃はどこかにしまってありふとした時に吹くのです。

 

 

今は、自粛中の頃気分転換に自転車で走った海沿いの道で感じたあの風だ。

海面の転がるような太陽の煌めきを眺めながら、冷たさと暖かさが混ざり合う独特の春風である。

自ずと呼吸が深くなる。

じきに梅雨もあけいぇ、季節は再び移り変わる。

 

 

 

 

 

このネックレスは、一見クラシカルではあるが反して装いやシーンでがらりとイメージを変えられるように、長さ調整が可能な仕様に仕上げています。

 

転がるような海面の太陽の煌めきと、冷たさと暖かさが混ざり合う春風をイメージして。

 

スプリングウィンドネックレス。

 

あの時のあの風はほんとに気持ちよかった。

そんな風を幾つ持ってますか?

 

 

 

 

 

 

 

2020.06.15

 

 

日本一のカルスト大地。秋芳洞にて鍾乳洞を初めて見たときは、修学旅行だったと記憶している。

 

気の遠くなるほどの長い長い時間を経て出来上がった洞窟の中の神秘の世界に、時間感覚の甘い幼い頃であったが自分のちっぽけさに妙に口数が減ったのを覚えている。

 

 

 

 

 

 

 

後に成人してから友人達と訪れたが、やはり言葉少なくなったものだった。

 

力強く落ちるあの一滴の濃密な時間。

あの計り知れない時間に圧倒されたことは、大人になっても変わらなかった。

 

時間とは、とても不思議なものだと思う。

今でも捉え所がないように感じることがあるが、人が生きる時間は限られていて、悠久の自然の営みを目視し続けることは叶わない。

 

全てが一期一会なのだなと改めて思う。

今日の朝の空の光、夕刻の湿った風。

今日、創った作品の中に線を見つけられた瞬間。

 

今まさに落ちようとする滴をふたつイメージしたチョーカー。

 

ふと鍾乳洞を思い出したのであった。

 

 

 

 

 

2020.05.26

 

しばらくぶりのREIHOKUシリーズです!

 

自然の力で長い時を経て研磨されて出来上がった美しい石たち。

 

そんな石たちと水の中に生きる貝の中に生まれる真珠を合わせたアクセサリー。

 

 

 

今回は、白い石と黒い石のシリーズ。

ロングペンダントとなって登場です。

インフォメーションでもご紹介しました真珠のセミロングネックレスとのコーディネートで使用しました白のロングペンダントがこちらの右のものになります。

 

1点ずつとなります。

重さも感じないなかなか使いやすい色味と重ね使いにも邪魔しない大きさです!

 

只今開催中の佐賀個展に出展中です。

会期は金曜までです。

私も木曜日には再び在廊致しますので、長い自粛生活から少し気分転換にお運び下さいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

2020.04.10

 

ハナミズキの紐ペンダント。

 

心に重たくのしかかるようなニュースが多い中、春の花々がいつものように咲いてくれている。

当たり前の開花が、無情に思えるほどの暗く冷たくなるような話が周囲にも現実として耳に入ってくるようになった。

 

 

 

 

 

しかし、我々は今、この当たり前の自然の営みに強く感謝をしなければならないと思う。

どんな人にも平等である自然と時間と全ての営みのリズム。

共存できていたはずのものを少しずつ歪に狂わせているのは、我々の利便性とスピードを求めた故。

 

私たちはそのことも含めて自然をも支配しようとする立場から少し頭を冷やし、全てに感謝の気持ちを口先だけではなく真の思いとしてひとりひとりが感じなければいけないのだと思う。

 

 

次の季節にも再び花々が咲き乱れますように。

 

 

2019.11.29

大阪個展のご案内、インフォメーションブログにて!!

 

 

 

 

ある年頃、スカートを避けてファッションをまとめていた頃があった。

 

 

 

 

 

 

スカートというものは、考え出したら非常に難しいファッションアイテムだと思う。まず、丈のバランス。それに加えてシルエット。デザイン。布地の質感。色。その上、トップスとの丈バランス。そして、足元をどうするか。

スカートをはくのであれば、そのようなトップスや羽織りものや靴を意識しながら買っていかなければならない。

そうなると、なかなかの服の量になってゆく。

 

若い頃は、まあまあ体の線も張りがあって緩みも崩れもないので、考えずとも違和感がないのだが、ある日から違和感を感じるようになった。

サラリーマンを辞めた頃からストッキングをやめてスカートも辞めてしまった。

 

 

5年前の5月に訪れた新緑の美しいベルリンの街。

年齢を重ねた女性たちのワンピースやスカートの装いが、日本よりあきらかに多いことに気づいた。

年齢とともに出る体の緩みは、万国共通。

しかし、隠す様子もなくゆったりと街を歩く女性たちをたくさん見た。

 

ご夫婦だろうか、女性は自分よりもはるかに年上。

割と短い丈のスカートだな。

膝小僧が見えるくらいの丈ではないかな。

次の瞬間、ポプラの木を揺らして吹く新緑の風が、私の前を歩く女性のスカートをふわっと膨らませた。

 

わ。素敵。

性別を越えて純粋にそう感じた。

 

その瞬間、はっと気づいた。

この女性は、今、心地よい新緑の風を体中で体感できたんだ。

パンツスタイルだった私は、顔に当たる風でしか体感できなかったベルリンの風。

ああ、スカートって女性に与えられた特権のような服だよな。

 

パンツ一辺倒なんて、ちょっともったいないかも。

 

そうやってお店を見渡すと、たしかにどこもワンピースやスカートのステキなものがたくさんあった。

なるほど。

クラシックコンサート会場でもほとんどの女性がスカートかワンピース。

 

 

自分の中にも少しずつ変化というものが生まれるものなのだ。

あの時の前を歩く女性のスカートが風に膨らんだ瞬間。

今でも鮮明に記憶に残っている。

 

 

白いドレスのペンダント。

 

風に膨らんだ白いドレスのイメージ。

ちょっとわかりますか?

 

 

 

 

 

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