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2017.03.11 /

 

 

 

個展初日、1番にお見えになられたお客様が、私を見つけるとにこにこして傍にやってこられて声を掛けて下さった。

 

 

 

 

 

 

 

1回目の個展の時にこのリング頂いたの、覚えてますか?

 

覚えております、確かピアスもご一緒にお求めになられましたよね。

 

実はね、去年交通事故にあって大怪我をしたんです。

その時、ちょうどこのリングをしてたんですよ。

もう、凄い事故でした。あちこち骨折して。でもですね、はめていた右手は殆ど無傷だったんです。

医者に言われたんです。

指輪をされてたのが幸運でしたね、どう考えても右手の指も骨折しててもおかしくない事故でしたよ。

それからこのリングは身を守るお守りになりました。

ひとことお礼が言いたくて。

 

指輪は平面でデザインした幅広のものだった。

確かに指を固定するようなプロテクトのような役目をしたのかもしれない。

 

お話を伺いながら、逆の役目にならずによかった。と、肝を冷やしながら、その言葉を伝えた。

 

実は、似たような話は、他県でもありギャラリーのオーナーさんから事情を聞かされ修理のために戻ってきたリングを見た時に、どれほどの事故だったのかと、このリングが原因で怪我をされずよかったと身が締まる思いがしたことがあった。

 

装飾品。

何かの拍子に凶器にもなりかねない。

そのことは、作りながら常に頭のどこかに置いている。

そのことが不安でデザインを変更することもある。

それでも、日常を超えた時、不運が重なった時、安全でなくなる可能性はいくらでもはらんでいる。

 

耳に届かないだけで、ご迷惑をかけてしまったことがあるかもしれない。

 

そう思うと、人様からお金を頂くことへの恐怖と責任。

たやすいことではなく、当たり前と思ってはならない。

 

装飾品は、そもそも悪しきことの身代わりになるものだと古来より思われていた。

出先で紛失した装飾品には、その先辿る道で出くわしただろう事故を予め回避したのだ。

 

そう言われたりする。

デザインが先行して、凶器となることのないように心を配ることを肝に銘じて、精進せねば。

そう、思わせてくれるお客様の実談でした。

 

 

本日ご紹介の新作リングは、鼻筋の通ったリング。

でした。

 

ご自分にとっての、お守りって持ってますか?

それは、どんなもの?

 

 

 

 

 

 

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