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2018.06.18 /

 

 

 

シガレットピアス。

 

 

 

 

 

 

確かに煙草は体にはよくないのだろう。

愛煙家たちの健康のため、嫌煙家たちのため、すっかり浸透してきている電子タバコ。

 

煙草が一箱千円になったら、辞めることを考える。

辞めることなどみじんも感じさせなかった友人が、ずいぶん早くに電子タバコにシフトした。

意外だった。

そもそも電子タバコとはどんな仕組みなのか?

煙草には全く縁のない私に分かりやすい説明をしてくれた。

この電子タバコで一服するには、実は、予め充電器で充電が必要なんだよ。

 

その話を聞いて吹き出してしまった。

電子タバコとはよく名付けたものだよ、説明しながら私の吹き出す姿を愉快そうな顔して眺めていた。

 

長引く会議も詰まり気味。

ちょっと一服して充電してきますわ。

席を立つ上司。

サラリーマン時代に過去経験したシーンをふと思い出した。

 

タバコを吸う行為が充電であった筈なのに、実際にコンセントで充電という事前準備が必要な時代になってしまったというわけだ。

充電のための充電。

時代は進んでいるのか後退しているのか分からない。

 

 

話は続いた。

吸いたい時に吸えないのは嫌だからと予備充電器まで持ち歩く。

煙草を吸うための一式がこれだよ。

これは、ただの喫煙似非行為だ。

あまりにも味気ない。

辞めることを前提という意味でのシフトということにするんだ。

今度は、渋い顔をしながら決意表明の自分の言葉を噛みしめるようにしてうなづいていた。

 

 

便利になるということは、情緒がなくなることである。

手軽さを得るためには、趣や情感を失うことを代償として差し出さなければならない。

もっとも、手軽さしか知らなければ、失う感覚もないのだろうが。

 

 

煙草を吸う粋な男たちの映画の世界に憧れた時代に生きた友人は、

煙草吸うタイミングやシーン、グッズなど個人としてのこだわりを含めて何かしら嗜んでいたのだろう。

 

私が初めてヨーロッパへ行った時には、まだ飛行機の座席には喫煙席があった。

喫茶店という言葉も、もう死語だ。

お茶をする場所は今ではカフェと言われているが、では日本語で表現するならばどうなるのだろう。

甘味処でもない、茶屋でもない、思いつくのは古めかしい言葉ばかりだ。

 

 

時代は更に進み、電磁波機器持ち込み禁止車両や食事処などが出てくるのではないだろうか。

 

あらゆる趣味嗜好を持った人々と共存してゆくこと。

これが、世間に属し生きるということだ。

私の嗜好も誰かにとっては不愉快かもしれないわけでもある。

 

しかし、煙草の匂いはあらゆるものに恐ろしく残り香を付着させてしまうので、本音のところは苦手ですなあ。

 

 

 

 

 

 

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