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2021.08.11

少しだけ早起きのすすめ

 

 

 

春に始めたベランダガーデンのグリーンたちがすこぶる勢いがよく、来春に向けて花を咲かすべく剪定をやっと済ませた。

 

猛暑の日中だが、早朝は気温が低く朝の静かな風がとっても心地よい。

若い頃は朝が苦手だったが、いつの頃からかすっかり朝型人間になった。

朝は、本当に時間の流れが違うのだ。

夏のこの時期は空が白ばむ時間が早いので1日を早くスタートさせられる。

 

 

 

 

まずは窓を開け放ち空気の入れ替え。

ご飯が炊けるまでの間にベランダの植物たちに水をやり終えると、朝食を済ませてもう一度ベランダへ。

食後の緑茶はベランダが日課になった。

この時間は、自分にとっては最高に贅沢な時間である。

最もお気に入りのカフェの時間。とも言える。

 

そよそよと吹く早朝に風に揺れるグリーンたちを眺めながら、新聞代わりのタブレットニュースを読む。

たった15分ほどだが、1日をスタート気持ちよくさせられる気持ちの準備が整う時間である。

朝には邪魔されるものが何もない。

忙しい方にこそおすすめな貴重な時間確保です。

 

 

剪定したブルーブッシュとティーツリー、花器に入れるとベランダで眺める雰囲気とはまた違った空気が漂い、気持ちが安らぎます。

何より、ベランダで育てている植物を部屋に取り込めることや、育てたちょっとしたハーブを料理に使えることも、小さな喜びである。

 

 

不思議なもので植物と住む場所、植物と育てる人の相性があるよ。

同じ人間でも同じ植物でも、たとえ条件が同じマンションであっても引っ越した途端すくすく育つこともあるし、その逆もある。

 

花屋のオーナーが話してくれた。

植物も生きているから、気を持っているのだろう。

 

長生きしてくださいね。

 

呪文のようにして植物相手に話しかけるのであった。

 

 

 

 

2021.07.27

一日一生

 

 

 

 

 

 

予定していた制作スケジュールを急に変更せざるを得なくなったことがあり、1日ぽっかりと空いてしまった。

 

しばらく行っていないトレッキング。

新調した靴慣らしを兼ねて低山でも登るかな。

 

調べていたら、井原山のオオキツネノカミソリの花がほぼ満開を迎えているという。

 

変わった名前の花ですが、植物分類学者の牧野富太郎氏によるとヒガンバナ属の6枚花びらのオレンジシャーベット色した花。

狐のような色した花で、葉っぱは先に出て終わってしまい、後に花が咲くのでまっすぐ伸びた茎の先端にいきなり花だけという姿。

花びらはカミソリみたいな細い形をしている。

まるで狐に化かされたようだ。

そんな諸説よりこんな奇妙な名前になったとか。

 

 

 

 

 

 

 

いつもよりかなり早い登山口到着。

もう既に帰宅する車もある。

入山した途端に何輪かお出迎え。

 

そして山の中腹まで来ると、もう登れど登れど右に左に、上に下にとかなりの群生です。

行き交う人々はみんな笑顔。

今日ばかりはと何度も立ち止まり、皆さんなかなか進めない。

あまりの群生に造形ではない美に、沈黙せざるを得ない。

そんな体験でした。

 

 

 

 

 

 

オオキツネノカミソリは、梅雨明けてから7月末から8月始めにかけて咲く夏の花で、ここ井原山は西日本一の群生エリアという。

この短いタイミングを見計らって沢山の登山客が多いらしい。

 

偶然の仕事スケジュールの変更、天気、そして花の満開の時期。

全てが不思議に揃って前日に急遽決めたトレッキングだったが、こんなに全てが揃うタイミングは意外にも少ないのである。

暑いだろうと覚悟した山は、信じられないくらい涼しくて、四六時中ひんやりした風が吹いていて、数日ここに住みたい!そう思うほどの心地よさだった。

見上げると優しい緑の屋根の葉っぱたち。

ひぐらしが優しく鳴き、遠くには沢の流れる音。

時折美声を放つ姿なき野鳥。

足元にはオレンジ色した海のように群生する花々、

ああ、なんて贅沢なトレッキングなんだろう。

2度と同じ環境、気持ちは体験できない。

 

人間が居なくても植物は困らず、こんなに咲き乱れる

けれども、人間は早起きしてこうやってきつい思いをしながら登ってでも植物を見たいとやってくる。

地球環境、エシカル、サステナブル、なんて言葉が次々に出てきていますが、原点に戻る時間を持てば自ずとこの世のすべてに物に感謝と敬意の気持ちは生まれるように思う。

人間優位ではないということを、気付かされる。

 

 

 

 

群生エリアが終わると、山は一気に急登コースへ。

山頂では、360度ぐるりの景観で、雲仙、壱岐対馬、阿蘇、英彦山、そして我が家の近くの小さな鴻巣山、福岡市街一望、素晴らしい眺めだった。

 

実は、今回のトレッキングは、直前まで決行するか悩んだ。

前日の午後に個人的にとても親しくしている友人の身内の方の訃報が入って

かなりショックで気持ちここにあらずといった状態だった。

当然の如く登るのをやめるつもりで準備もいっさいやめた。

同行者にキャンセルの電話を入れようかとスマホの連絡先画面を出した時、ふと思い直した。

故人は故郷の山をとても愛し、幼い頃から庭のように知り尽くし歩き回っていて、いつかその山を案内してもらおう。

そんな話をしたことがあった。

 

そうだ。

故郷の山ではないが、私が山で明日見るものを届けよう。

 

そんな思いになった。

不謹慎な決断だったかもしれない。

でも、入山してから何度も故人を思いながら登った。

頂上の岩の上に立ち、ぐるりと遠くの山々を眺めていたら

故人にとって永遠という時間が始まるということではないだろうか。

そんな考えをしている自分に気付いた。

 

 

 

同行者には下山後もいっさい触れなかったのだが、井原山は私の中でメモリアルな山となった。

 

 

全てにありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021.07.21

オイルランプの魅力

 

 

 

 

 

 

今、住んでいる街の少し路地に入った住宅街にヨーロッパのものをメインに集めたアンティークショップを見つけた。

ステンドグラスや真鍮のドアの取手やカットグラス、重厚感のある家具などが窓越しに見えたが、その日は営業が終わっていた。

そんな話を知人にしていたら、偶然にもよく行くお店だということで、先日一緒に訪れてみた。

 

 

 

 

1970年代のアメリカのガラスランプメーカー、グラスディメンションズという会社のオイルランプを見つけた。

 

ガラスのスープ皿を張り合わせたような円盤型のランプ。

 

下のガラスの内側がミラー張りになっていて、中央に穴が開いていて芯はガラス管の中に収まっておりオイルを吸い上げるので、芯が曲がり炎が歪むことはないように計算されている。

 

ガラスの中に溜まったとろっとしたオイルの表情もガラス越しに見ると美しい。

今見ても形もモダンであり、炎の高さも食事や入浴、ナイトテーブル、あらゆるシーンでも邪魔をしない理想的な位置にある。

しかもこのガラス本体は手作りという。

円盤の大きさも大小あり、しかも内側がミラー張りでない上下ガラスのものあった。

しばしウキウキと悩ませて貰った。

 

 

 

 

 

デッドストック商品ということで、梱包されている説明書や箱に至るまで当時のままの様子が伺える状態でお渡ししてくださった。

 

お店の方々も全く気取りもなく、このランプと出会った先の展示の様子やお店を始めるにあたってのいきさつなどいろんなお話を聞かせてくださった。

 

以前住んでいた街には、日本の古道具屋があり定期的に覗くのが楽しみだった。

今住む街でまた新しく立ち寄れるお店ができたことがちょっと嬉しくなった。

 

現在は照明もLEDの普及でUSB充電スタイルのコードレスで、好きな場所へ持ち運べるモダンなものがいっぱい出回っている。

これらはいわゆるオイルランプの未来形である。

 

しかし、電圧の違う国へ行くとその器具はそのままでは使えない。

将来USBの標準仕様が変化し、更にアダプターが必要になる時がくるかもしれない。

結局、昔ながらのものは、国境や時間を越えられる自由さと新しさが常にある。

そんな風に思った。

 

 

貫いて一周するくらいのこだわり。

やっぱりそういうものに惹かれるんだよね。

 

 

 

 

2021.07.09

気持ちが戻る場所

 

 

 

 

蝉が鳴き始めた。

そろそろ梅雨も明けるのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

慌ただしい月日の流れにカレンダーも未だ6月のままだった。

 

 

 

 

先日の鹿児島個展から福岡へ戻る途中、中学高校時代を過ごした北薩で新幹線を下車し、暫くぶりに同級生と会った。

 

どこに行きたいかと尋ねられ、リクエストした地は長島方面。

梅雨の晴れ間でお天気もよく、友人も長島方面に連れて行こうと思っていたらしく、とっておきの場所があると連れて行ってくれたのが針尾公園。

夕陽の綺麗な海岸線に位置する阿久根市から車を走らせると、橋で繋がっている長島は美味しい焼酎でも有名になった土地でもあり、橋の下の海流は潮と潮がぶつかり合い、なるとが渦巻いているのを見ることができる。

橋を越え島の先端からフェリーで超えると牛深、天草へと繋がっています。

 

ここは、景色が大変に素晴らしく車のみならずバイクやサイクリストには最高のコースである。

 

初めて訪れた針尾公園は、瀬戸内の山から眺めた景色によく似ていた。

ああ、随分と山にも登っていないなあ。

思いっきり深呼吸をして全身で伸びをした。

 

若い頃は、都会に憧れるもので見向きもしなかった景色が、今はとても宝に思える。

父親の仕事の関係で5年ほど住んだ町だったが、借家住まいだったがその場所に立つと不思議と故郷のような気持ちになる。

 

夏休みの海岸でのラジオ体操当番や、春に海岸に打ち寄せるわかめを家族で採りに行ったこと、野生の鹿が住む小さな島に海水浴に行ったこと、友達と電車に乗って映画館に行ったこと。

 

今思えば、とても贅沢な時間だったのだ。

 

小さい頃に住む町は、田舎であればあるだけ大人になってから訪れると味わい深いものであるように思う。

 

憧れる都会も必要だが、回帰する田舎町も必要だ。

どちらも知っているということは、生きてゆく上で出会ういろんなシーンを目にするたびに、日頃仕舞われている自分だけの記憶がふわりと現れる。

それは、まるで心が手足をゆっくりと伸ばすように身体中の力が緩み、この上ない安らぎを与えてくれる。

都会も田舎も等しく価値がある。

 

公園から景色を眺めながら思った。

 

オーダー制作が終わったら、久しぶりに山へ登ろう。

 

 

 

 

 

 

 

2021.07.03

鹿児島個展の様子!!!

 

 

先週火曜日を持ちまして無事に鹿児島個展を終了することができました。

 

 

ご来場頂いた皆様心より感謝申し上げます。

会期が予定通りに開催されるかどうか世の中の動きを直前まで見ながらの判断でしたが、梅雨時とはいえお天気にも恵まれて、皆様の笑顔に会えて嬉しかった1週間でした。

 

 

 

 

今回はインハウス久永さんのお取り扱い家具を展示台として好きにチョイスさせて頂けて、スペースもゆったりと密を避けた展示をさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

テレビボードやPCライティング家具や無垢材一枚天板のテーブルなどなど、かなり贅沢な空間を作らせて頂きました。

 

インテリア好きな私としては、店内にデザイナーズチェアやソファがあり、快適な空間で1週間を過ごすことができて、とってもハッピーでした。

 

何よりも沢山の鹿児島の女性の元気な笑顔に会えたことが嬉しかったのです。

 

それぞれに皆様に変化はあったようですが、それでも元気に会期を楽しみにしてくださったことが嬉しくて嬉しくて。

 

本当にありがとうございました。

 

また、再会を楽しみにしております。

次回は新しい試みのスタイルへと移行してゆきます!

 

お楽しみに!!