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2023.01.02

2023スタート!

 

 

新年あけましておめでとうございます。

 

 

近年、新年はライドに始まり一年の締めくくりは山で終わるというなんとなく決まりごとのようになって参りました。

2023年、爽快な気持ちでスタートさせるべく今年は国東半島にて幻想的な日の出を拝み、黄金色の朝焼けを背に浴びながら海沿いロードを走りました。

 

 

愛車のルーベも昨年後半はなかなか外の空気を吸えなくてごめんなさい。

本日は素晴らしい景色の中を走ることができました。

 

 

 

 

国東半島から伊美港まで走り、フェリーにて姫島に渡り島内一周の予定でしたが、盛りすぎなスケジュールはやめまして宇佐神宮へと初詣に向かい帰路につきました。

 

いつかツールド国東、出場できたらな。

なんて妄想が広がってみたが、己の貧脚という現実に目が覚めるのであった。

 

とはいえ、ロードバイクで走らなければ得られない爽快感を知った今は、山とは違うオンオフのスイッチチャンネルが増えたようで自分レベルでは満足しております。

 

本年も作る時間を味わい、且つ出来上がった作品たちを介して色々な場所で多くの方々の笑顔にお会いできますように。願いを込めて。

今年もよろしくお付き合いくださいませ。

 

 

お詣りした宇佐神宮では、二礼四拍一礼。

だそうです。

 

 

 

2022.12.29

ありがとう2022年!

 

 

 

 

やはり、周囲とのバランスもあり12月はせわしくなってしまいます。

本日やっと予定していた仕事が終了致しまして、仕事納めになりました。

 

 

 

マスク生活からなかなか抜けられない時間も3年が過ぎようとしております。

振り返ると今年は、出張先での新しい出会いや体験、発見、そしてショウルームへお越し頂いた方との出会いもたくさんありました。

加えて懐かしい再会や新しい世界への決意と一歩もたくさんありました。

 

心残りは思うように山へ行けなかったこと。

 

でも、マスク生活が始まってから越してきた今の場所は、リビングから大きな空と山々が日々見える。

そのことは、とても私にはよい影響を与えてくれている。

せかせかと慌てている時、気持ちがささくれ立っている時、ふと顔を上げると見える同じ光景が2回とない空と山々の様子。

そうだ。

ちょっと場を離れてひと休みだ。

こんな時、椅子が変わると不思議と気持ちのスイッチが変わるのです。

その時の気分に合う椅子に座って眺める。

たった5分のその時間はまるで1時間に等しいほどに伸びる。

ゴムのように伸び縮みする時間。

 

この景色は、休憩なしに一気に仕事をやってしまう性分の私には、ほんとうにありがたい。

景色を眺めているとしみじみと、生きているという実感が湧いてきます。

 

今年も無事に終われそうです。

いろんな場所で、出会えた皆様心より感謝申し上げます。

どうか、来る年も笑顔でお会いできますように。

 

沢山の感謝を添えて、2022年ありがとう。

 

 

 

2022.12.21

冬の日本の贈り物

 

 

 

 

10年以上前のこと。

福岡へ遊びにやってきた母親と共に地下街をショッピング兼ねて歩いていた時だった。

「そういえばあなたがお父さんに贈ってくれた半纏、あれねすごい気に入ってるみたいで、いっつも冬になると着てるわよ。もうあちこち外側の生地が破けちゃってね。何度も繕いながらまだ着ているわよ。あれ高かったんじゃない?」

「もう金額は覚えて無いけど、私が当時買えた金額だからそうでもなかったんじゃないかな、でも久留米絣とお店の人に言われたよ」

「あなたは持ってるの?」

「持ってないよ」

「福岡は寒いじゃない、買ってあげるわよ」

まだお店は同じ場所にあるだろうかと思いながら、父のために半纏を買ったお店を訪ねた。

 

 

可愛らしい赤の久留米絣の半纏を見つけると、

「これ、ちょっと羽織ってみて」

羽織った私の姿を見た母は、すぐにお店の方に

「じゃ、これをお願いします」

と、さっさと会計を済ませてしまった。

それから、何度か母に着ているかと尋ねられたことがあり、暖冬を理由にしたりしていたが、そのうち母自身もかさばるしフリースの方が便利よね。

私も今はフリースばっかりよ。

と、言ったのが最後でもう聞かれることもなくなっていた。

 

実は買って貰って10年以上経つのに、一度も袖を通していなかったのだ。いつも衣替えの度に目には入っていたのだが、とっても寒い時に着ようと思い、つい手軽に羽織れるフリースをパジャマの上に着て過ごしていたので、

母から尋ねられる度にうしろめたい気持ちになっていた。

 

昨年あたりからだろうか、なんだかフリースを着ていると首や肩が凝るように感じ始めていた。

うまく説明できないのだが、着心地がリラックスできない。

年齢のせいだろうか、ガウンを探しに行こうかな。

今年の衣替えの時半纏が見えた瞬間、

そうだ!これがあった。フリースを辞めて、これを着よう!

 

先週から雪模様の福岡。

なるほど、羽織るとほんとに温かい。

明らかに重さはフリースより半纏の方が重いはずなのに軽く感じる。

袖が短いから寒くないだろうかと思ったが、動きやすくちょっとした洗い物やハンドクリームを塗るのにもむしろちょうど都合がよい。

ちょうどよい位置に大きなポケットもある。

衣類と衣類の間の空気層と中綿の空気層のせいか、まるでお布団の中にいるみたいな気分なのだ。

 

今では、すっかり気に入ってしまい愛用している。

 

母は確かあの時、自分のものは買わなかった。

今度、母のものを買って送って驚かせよう。

 

冬の日本の贈り物。

江戸時代、庶民の間では家族のために手縫いしたちゃんちゃんこが贈られたのだろうな。

 

 

 

 

 

2022.12.10

法隆寺

 

 

先日の大阪個展のあと、1日滞在を伸ばし時間をとって法隆寺へ向かった。

おおよその方は、修学旅行で行ったでしょうが私は故郷が鹿児島ということもあり、京都止まりのコースで法隆寺へはこの年齢になるまで一度も行ったことがなかった。

 

 

 

きっかけは、今年読んだ西岡常一宮大工棟梁の本、「木に学べ」である。

教科書には無い貴重な話や興味深い話が関西訛りの口調の語り下ろしの書籍になっていて、すらすらと一気に読んだ。

 

美術館や観光地には一番のりで移動するのが常であるのだが、今回はとてもラッキーなことがあった。

 

一年に一回の「お身拭い」と言い、10人ほどの僧侶の読経のあと竹の先に和紙が付いたハタキや筆などで埃をはらい、迎春の準備を整えるのを見ることができたのです。

 

 

 

これまでの無知に等しい知識のまま足を運ばずによかった、そう思いました。

新幹線の中で本を再び読み返したところ、読んだはずなのにもう忘れていることが多く、

こりゃまた行かねば。と苦笑した次第である。

 

 

 

あらゆる場所と時間に静かな威厳、滲み入るような静寂を感じることができ、自分との対話する時間を得たように思います。

タイパという言葉まで表れてしまった昨今、人は少し立ち止まる時間を意識するためにどこかへ出向く必要があると思うのです。

出向く場所、それは自分が生まれるずっとずっとずっと前からそこに在るもの。

変わらずそこに在るもの。

やはりそんな場所がよいのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

2022.12.09

大阪個展の様子!

 

 

6日より始まりました大阪個展へ行って参りました。

 

大阪でも高野山の方面の住宅街にありますギャラリー芭蕉さんは高台にあり、毎年12月ということもあるので遠くに見える山々の紅葉が、九州とは違う何とも言えない色合いを醸し出すのを楽しめます。

 

 

 

 

入口の水鉢には毎日違う花が入ります。

こちらは初日。2日目は赤い椿に野菊でした。

 

展示は一階で、毎年自由にディスプレイさせて頂いておりますが、あちこちに茶花を活けてくださいます。

それがとても私好みでこんな風に活けられたらなあとしげしげと眺めいります。

 

 

実は2階もございまして、アクセサリーは他のクラフトと比較すると小さいので1階のみの展示ですが、2階の和室では、毎年、床の間のしつらえがとても楽しみなのです。

 

前回は、小倉遊亀氏の書画でした。

それまで私が知っていた画風とは全く違う力強いものでエネルギーを発していたので、改めて作者の名前を聞き直したほどでした。

そして私の故郷である鹿児島の民具がさりげなく置かれており、感激したのを今でも覚えています。

 

 

 

そして今回は、オーナーさんが松本で出会ったという100年以上前のバティック。

それを表具師に依頼されて屏風に仕立ててもらったそうです。

釘を一切使わない技術で作られた屏風は、時間を重ねるごとに浮き上がってきたという深みのある赤のバティックにとてもマッチしていました。

 

掛け花には決まり事であるという蔓ものは、野いちご。

旅枕というタイトルの掛け花に、李朝の家具、クリスマスツリー。

野いちごの赤、バティックの赤、ツリーの赤。

 

色んな国を旅して集まったモノたちが主張しすぎずに調和しておりました。

東西が融合しながら、影響を与え合い芸術が発展していった。

そんな空間となっておりました。

 

やはりいつかは床の間のある暮らしをしてみたいものです。

 

 

おっと、個展の話から逸れましたが、今回は石の作品をお目当てにお運び頂いた方々がいらっしゃいまして、皆様シンデレラな出会いを楽しんでくださいました。

 

会期は12日までです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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