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2016 November

2016.11.24

昇華された時間の到達点

 

 

 

たとえば何かに到達するために、少し速度を稼げる手段を持っていたとしよう。

それは、まるで自分の手足のように操れるほどに馴染んでいるもの。

道具と云われるものは、おおよそそんな位置付けであろう。

 

 

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道具の少しの故障は、途端に効率を下げるだけでなく、気持ちがそぞろになる。故に到達への直進的な動きが不安定になる。

 

いち早く到達することだけがよしではない。

そんなことが少しずつ理解できるようになってきた。

道具を操ることを手放してみる。

その時生まれた時間の中には、もうひとつの時間が新しい顔をみせる。忘れていた時間でもあり、未知の時間でもある。

 

なんどでも、いくつでも、新しい時間が生まれてくる。

まるで軽い興奮と高揚が交互に体中を満ち満ちてゆく。

 

 

道具を休ませる時間を与えてみよう。

 

もうひとつの時間が立ちのぼり対面する心地を満喫してみる。

それが、きっと豊かさへと昇華してゆくことであろう。

 

 

2016.11.15

再会する言葉たち

 

 

本棚の下に座り込んで、心に残った本の中の言葉たちを拾う。

ここのところ、夕食をすませると1時間ほどそんな作業を繰り返している。

本を読むときの癖で、気に入った言葉、感銘を受けた言葉、学びを得た言葉があると、ページの端を折っておく。

その言葉そのものには敢えてマーキングをしない。

 

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時間が経ってから本をめくり、折られたページを開き、当時どこにどんな風に興味を持ったのか思い起こしてみる。

そして、その言葉が今の自分にどう響くかを改めて探る。

 

 

言葉が押し広げてくれる世界。

これは詰め込むだけではどうにも広がってくれない。

使い果たすつもりで、外へと常に出し続けることで、スペースが広がってゆくようだ。

と、同時に日常の感覚に馴染ませていかなければ、深みを増していかないような気がする。

広さに深みが加われば、より豊かであろう。

 

時折、引っ張り出してめくる折り曲げられたページたち。

 

今夜は、彫刻家アレクサンダー・カルダーのこの言葉に再会した。

 

「余暇時間から最高のものを引き出すことを覚えなくてはいけない。

そこには、創造への刺激的な雰囲気があるのだ」

 

そう。

そのような雰囲気を味わいたい。

今、私も、余暇時間が、欲しい・・・

 

 

 

2016.11.08

ぽちっと。

 

 

紙コレクションを使ってぽち袋を作った。

 

 

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こんなことを思いつき、やりだすと止まらない。

このようなものに小さなウキウキ感を持ってくれる、友人や知人の顔がたちまち思い浮かび、今度会った時に渡そう!1人にやにやしながらひたすらにやってしまう。

 

紙や布。

大好きで大切に保管しているのだが、その一方でそれらを裁つことへの決断は、案外に容易くできるという不思議な輩である。

寸法ミスの裁断に気づいても、さして落ち込むこともなくあっさり諦められて別な方法を考える。

それがまた楽しかったりする。

 

気に入ったものたちは使ってこそ楽しさが倍増する。

しまっておくのは、楽しさの1倍にも満たない。

 

身の回りにあるお気に入りのモノたちは、愛情持って使い倒す。

それが難しそうであれば、引き継いでくれそうな方に譲る。

これは、私のモノに対する誓いのようなもの。

 

明日、自分の身に何が起こるか分からないから。

今日という1日を丸ごとぽち袋に入れて、

感謝!

 

 

 

 

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