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2023.05.22

アサギマダラのロマン

 

 

 

2000キロの渡りをする珍しい蝶、アサギマダラが大分県姫島に休息しにやってきています。

 

 

暑がりで寒がりのアサギマダラは、気温20度前後の快適な場所と花の蜜を求めて、なんと台湾から北海道まで渡りをする蝶だそう。

鳥ではなく、蝶です、

驚き。

 

羽を広げると約10センチほどで品のよいアイスブルーの模様が印象的な、形のよい美しい羽を持つアサギマダラは、この日、250頭が優雅な舞を見せてくれました。

 

 

スナビキソウの蜜を吸いながら羽を休めて過ごします。

 

 

昨日は、長野県在住のダンディな研究者がお見えになっていて詳しい話を聞くことができたのですが、この不思議な蝶が渡りをすることが分かったのは、実は80年代とつい最近のことらしいです。

寿命が半年ほどというアサギマダラは、まさに旅するために生まれてきた蝶。

 

 

風が吹きふわふわといっせいに舞い上がった瞬間は、あちこちから見にこられていた方々からも歓声があがり、それはそれは美しい瞬間でした。

一眼レフで臨んだ撮影も、技術がともなわず残念ですが…

 

寿命を全うした蝶の羽は、2000キロの旅に耐えられるためなのかかなり肉厚のしっかりとしたものでした。

 

姫島をあとにしたアサギマダラたちは、途中、休息をしながら次なる目的地、北海道を目指して旅を始めます。

北海道で夏を過ごしたあと、秋に再び姫島にやってきて休息し寒さを凌ぐために今度は台湾にむかうのだという。

まさに生き抜くために旅を続けるアサギマダラ。

人間に強いメッセージを与えてくれたような気がしました。

 

西日本では、琵琶湖と姫島が休息地となっているそうです、機会があればぜひ!

 

個展の準備後のリフレッシュ姫島アサギマダラライド。

前回訪れた時、アサギマダラを見に行こうと、ずっと飛来数をチェックしつつ制作準備を進めてきました。

再び立ち寄ったカフェの方が、あ!お久しぶりです!とオーダーの品にお菓子の差し入れを添えて下さいました。

覚えていて下さったことに感激。

名前を知らない方々との再びの出会い。

1日とはいえ、旅っていいですよね。

アサギマダラにはおよびませんが。

 

さて。

本日は作品群を鹿児島に発送済ませて、いざ向かいます!!

 

 

2023.05.07

面白きこともなき世を面白く

 

 

雨が降り続いた後半ゴールデンウィークの突入前に、天気の良いタイミングを狙ってサイクリング県山口県の防府市へと出向いた。

コースは60キロコース。

 

 

 

前日にコース確認をしていたら、偶然知った防府市のゴールデンウィークの名物イベントの水中鯉ながし。

どんなイベントかと言いますと、一級河川の佐波川(さばがわ)に鯉のぼりを空ではなく、川の中で泳がせるイベントらしい。

鯉の数、なんと120匹。

YouTube で過去の様子をみましたら、なんとも風情のあるイベントでした。

ぜひ皆さんもご覧になられてみてください。

 

残念なことにイベントは翌日の5/3-5。

ちょうどコース沿いなのでせめて前日の準備だけでも見れないものかと折り返し目的地に設定。

途中お昼に立ち寄ったレストランのウエイトレスの方が私と友人の格好を見て話しかけて下さったのだが、実はその方もロードバイクをされるらしく鯉ながしの準備の様子を期待して昨日走りに行かれたという。

到着した現場はかなり広い整備された河川敷公園でした。

鯉を水中に入れるのは、当日の朝とのことで関わっていらっしゃる方々もとても気さくで和気藹々とした雰囲気の中準備をされていました。

ぜひ、皆さんに知らせて欲しいと終始にこやかに語ってくださいました。

 

コーヒーブレイクをして折り返して次の目的地、防府市街にある毛利氏庭園へ。

 

 

 

こちらは、素晴らしい庭園でした。

季節を変えてもう一度訪れたいです。

完全に作られた世界ではなく、25,000坪の丘や滝、地形を最大限に活かした起伏に富んだ庭園は、素人見にも造作感が薄く、夕刻の静寂さとあいまって庭の持つ独特の宇宙感にぐいぐい引き込まれ、つい長居してしまい帰りはかなりスピードアップで走りました。

庭はやはり良いですね。

広さや造作とは関係なく、どんなに小さくてもそこには宇宙感が常に存在していて好きな時に溶け込める。そんな魅力があるように思えます。

 

 

 

実は今回、もうひとつしみじみと心に響いたのが防府天満宮にあるこの碑です。

とても有名な句ですね。

 

死の床にありながら高杉晋作が辞世の句として上の句を

「面白きこともなき世をおもしろく」

 

そして幽閉されていた姫島から解放してもらった野村望東尼が下の句を

「すみなすものは心なりけり」

と続けて詠んだ合作の句の碑です。

 

刻まれた石は望東尼が幽閉されていた姫島から運んだものらしいです。

 

姫島といえば、先日島一周ライドをしたばかり。

地層が豊かであったのでこの石が運ばれたのも頷けます。

そしてちょうど空海や最澄の話、かなり難解で頭の中がぐるぐるになった唯識思想の本などを読んだばかり。

自転車で巡る社会科勉強もこんなつながりをもたらしてくれると、深さはさておき、知ったつもりで過ごして来た小さなことに一気に光が射す気がします。

 

 

全ては心の持ちよう次第。

 

「面白きこともなき世をおもしろく

すみなすものはこころなりけり」

 

これから改めて心の中でつぶやくおまじないにしたいものです。

 

 

 

 

 

 

2023.04.29

暮らしは楽しまなきゃ

 

 

越してきて4年近くになるのだが、ベランダのグリーンたちが随分と大きくなってきた。

先日、植え替えをしたティーツリーは明らかに30センチほど背が高くなっている。

このベランダが案外、気に入っているのね。

ハーブたちもぐんぐん成長しているので、早朝の水やりの後、乾燥させるためにざるの上に広げてアトリエに出かけるのだが、帰宅すると高台の高層階ということもあってか、乾燥して軽くなったハーブたちが風であちこちに飛んでしまって随分と量が減っていることがある。

 

 

 

野菜干しネットを自作することにした。

 

ホームセンターに行き、まず市販の野菜干しネットの仕組みをじろじろと眺めて、手持ちのざるを生かして自作に必要なものをチェックしながら物色して回った。

網戸のネット?縫製がしにくそうだな。

色もテンション落ちるし。

キャンプグッズコーナーにヒントがないかな?

フロアーを移動しながら、最も簡易的な良いものを園芸コーナーで見つけた。

 

 

出荷袋という名前がついていた。

ざるのサイズが入るものをチョイス。

5枚入って300円。試作して失敗してもやり直せる。

かなりリーズナブル。

 

手芸箱やかつてアクセサリー作りに使っていたリボンやボタンのストック、収納箱から外して取って置いた木のハンドル、刺し子の糸、使えそうなものを1箇所に集めて小さなざる用と中のざる用と2種類作る前提であれこれ考える。

ざるとしても使いたいので、ネットに落とし込むだけでベランダに吊るせるように。

できました!

こちらが小サイズ。

木のハンドルがサイズもちょうど合ってびっくり。

 

 

で、こちらが中サイズ。

 

 

 

あした、天気になあれ!

 

暮らしはどうせなら楽しまなきゃ。

が、モットーです。

 

ベランダでお茶も気持ち良い季節になって参りました。

もう皐月ですものね。

 

 

 

 

2023.04.23

カタクリの花自生群

 

 

 

先月は行けなかった登山。

昨日、山口県岩国と島根県にまたがる寂地山へ行った。

山頂は山口県であり県では最高峰。

偶然知ったのだが、ちょうど今がカタクリの花の自生群が満開だという。

 

日帰りが基本の登山、さすがに広島近くとなると少し迷ったが、出発が午前4時半であれば登山口に8時前に到着可能ということで決行!

 

寂地峡は新緑の柔らかな緑に溢れており、朝陽を浴びて透けるような眩しさだった。

登山口からいきなり急登で名所と言われる滝をいくつもいくつも見ることができ、滝壺から広がる風は全身の力が溶けるようだった。

 

 

さて、カタクリの花、実際にご覧になられた方は多くはないかと思います。

私も初めてでした。

球根には良質の澱粉が含まれるので片栗粉の原料となるらしいのですが、現在では森林の荒廃や別な草木で生息域が得られず簡単に見つけることはできなくなっているらしいこともあり、自生群は山でしか見れなくなってしまった模様、そんなわけで今は片栗粉はご存知のようにじゃがいもの澱粉が代用されております。

 

カタクリの花は種子から花が咲くまでに最短でも7年ほどかかるらしい。1年目は芽をだすだけ。2年目以降は葉を一枚だすだけ。

そしてようやく7年目の早春のほんとに短い間だけ花を咲かせるそうです。

 

 

下を向いたゆりのような可憐な花たちは、春の妖精という別名がついているそうです。

 

登頂し続けること3時間、ミノコシ峠に辿り着くとこの可憐なカタクリの花たちが両脇に咲き山頂までずっと登山道のナビゲーションをしてくれました。

 

ひとつひとつの花びらが個性的に開き、まるで妖精たちが飛び回っているようでした。

 

 

フラワーパークなどでは花の絨毯さながらで整然と並んで花が咲いている様子を見ることができます。

それはとても美しく素晴らしいです、関わった人々の愛情と労力、敬意を払う思いです。

でも、どこか私の中では違和感のようなものが隠れている気がしていました。

昨日、自生群を見ながらなぜそう思うのか気づいたことがあった。

理由は、人の作った世界を見ているからではないだろうか。

自生群とは、命の循環。

命のあり方が違う。

そこはとても大きな違いであるように思った。

 

1週間前の寂地山頂付近は霰や雹が降りとても寒かったらしい。

ミツバチが花粉を運び、種子をアリが運び、肥料も栄養剤もない環境で寒さに耐えてタイミングをじっと何年も待ち咲く。そうやって少しずつエリアを広げてゆく。

みんなが生きるためにいつものように活動してくれることで生きることができる。

 

その姿を見せてもらえる事が奥深くに届くからなのかもしれない。

 

付随してもうひとつ気がついたことがあった。

おそらくフラワーパークの花の絨毯や千本桜よりは、立派な樹齢の一本桜に惹かれてしまうこの個人的な傾向。

自分の中にある美感のモノサシが元来、公の人々の感覚と少し違うのではないだろうか。

マジョリティではなくマイノリティなのだろう。

そのことはまだ大人として程遠い年齢の頃から大人の女性のためのアクセサリーを目指し、作り続けてきたことに通じているのかもしれない。

でも、それでよいと思えた。

いいじゃないか、そんな少数派が居ても。

 

そんなことを思いながら下山したしばらくぶりの登山らしい登山は、総歩行7時間半。

あちこちからのベテラン登山者たちにも会えて、楽しい会話やカタクリにまつわるいろんなお話も聞けて大満足。

 

昨日、感じたこと、どんなに稚拙でも自分の中から出てきたものであることに違いはないのだから、大切にして忘れないように過ごしたいと思うのです。

 

 

2023.04.06

佐賀個展のご案内はふたつ戻ってね!

 

 

 

佐賀個展の発送も無事に済ませたのちに気温もちょうどよいので、午後から佐賀県の唐津方面へゆるいライドへ出掛けた。

 

ロードバイクを始めたらいつか走りたいと思っていた虹の松原。

片道4キロ程続く防風対策で植林された松林に囲まれた一本道。

出発は唐津駅。唐津城を眺めながら松林の端まで走り往復する20キロほどのコース。

 

 

 

葉桜へと衣替えが始まった桜の並木道を、海風で舞う桜の花びらとヘッドフォンから流れてくる音楽と共に走るのはとても気持ちよかった。

 

虹の松原は福岡に住み始めた頃、友人がドライブに連れて行ってくれてからのお気に入りのスポット。

随分と背の高い松の木は、どれも格好良しな姿でトンネルになった松林からさす木漏れ日がキラキラと道に模様を描く、ロードバイクで走ると車とは全く違った身体感覚を得られ、しみじみと自転車の醍醐味を感じました。

何度も車で通ったことはあったので、少し物足りないかなと思っておりましたが、ロードバイクでの往復8キロの松林は程よい距離でした。

 

 

 

途中、元観光協会にお勤めだった方にお会いして林の中の遊歩道をすすめられたので、土の道も走ってみました。

 

佐賀県はかつてご存知のように鍋島藩で統治されておりました。

藩窯の磁器やガラス、鍋島絨毯、芸術面のみならず、嬉野茶などお茶どころとしても知られています。

お茶どころということは歴史ある菓子屋もたくさんあるわけでして、佇まいも趣きある唐津発祥の老舗和菓子屋本店へ立ち寄り、可愛らしい形や名称にあれこれ迷って明日の分?まで買っちゃいまして松林でコーヒーブレイク。

やっぱり和菓子は美しい。

次のライドでは季節の和菓子で野点も良いなあ、なんて思ったり。

 

 

ちなみにただいまお勉強中の一眼レフで撮影したもの。

スマホと若干は違う?

違って欲しい…

 

 

 

佐賀個展の前の験担ぎ佐賀県ご当地ライドでした。

 

週末よりの佐賀市内での個展、お待ち申し上げております。

 

 

 

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