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2024.01.18

暮らしの数

 

 

昨日は、東京へ日帰りで仕入れへ。

 

 

 

今回はマイレージが片道分貯まっていたので行きは全日空の特別航空券で。

帰り便は福岡、羽田の便数が多くビジネス時にはありがたいスカイマークエアラインで。

かつて働いていた旅行会社が運航を始めた航空会社ということもあり、密かに応援をしておりまして、今でも極力利用しております。

当時は、旅行代理店が飛行機を飛ばすとは、全くもってあり得ない前代未聞の発想に業界では騒然としたニュースでした。

 

無理でしょう。続かないでしょう。本当に就航するのか。

社員からも不安な声が聞こえてきたものです。

あれから随分と時間が経った。

今回、感じたのですが、機内への搭乗案内も他社は座席のグループカテゴリーで案内致しますが、まず窓際の席というカテゴライズで搭乗案内し、満席であるにもかかわらずかなり効率よく速やかに全員の搭乗が終わり、到着も予定より早かった。

就航した頃は、搭乗口の確保が困難だったようで、随分と遠くの搭乗口でした。それゆえか出発がよく遅れていたように思います。

 

LCCが参入したことでどんな位置付けの航空会社になるのだろうと思っておりましたが、昨日、暫くぶりに利用してとても印象がよかった。

他社とは違うカラーのようなものも感じた。

もう今の仕事を始める前のことだから、当時のことを知る業界の在籍の人々は、会社役員クラスであろう。

おそらく私自身が代理店に在籍したことを知る人も殆ど皆無かもしれない。

私にとってあの頃の旅行代理店の仕事は、とびっきり楽しくて、それまで生きてきた中であらゆる意味で新鮮だった。

「こんなに楽しい世界があったのか!仕事ってこんなに楽しいものだったのか。」というまさに目から鱗の日々だった。

 

仕事は楽しい。どんなに辛いトラブルになっても、クレームがあっても、逃げたいとは思わなかった。

辞めた理由は別なものであった。

働くという意味では、私は、過去も今も恵まれているのかもしれない。

だからどこか自分のルーツのような思いがあり、繁栄し続けて欲しいと思っている。

老婆心のようなものだ。

 

羽田からの夜の便では、必ず左側の窓際の席を確保する。

 

日本の首都の夜景はさすがに美しい。

 

この灯りの数以上に人の暮らしと人生がある。

眼下に静かに広がる夜景を眺めながら、ふと幾多の時間を積み重ねた自分の人生を振り返る思いに至る、そんな美しい夜景だった。

 

愛を運ぶ…

翼の赤いハートマークが夜空に映えていた。

 

 

 

 

 

 

2024.01.05

2024年、はじめまして!

 

 

 

年末から年始、たった1週間ほどのことであるのに、年が変わると全てがリセットされるような気持ちになります。

とはいえ、元旦からの災害や事故、色々な思いはありますが、敢えていつものように進めてゆきたいと思います。

 

昨日は、恒例の新春ライドということで福岡県の南、かつて炭鉱で栄えた大牟田の町からスタートのコース、しばらくぶりの70キロライドに挑戦。

自宅を出発したのはちょうど日の出の刻。

大牟田市の新栄町の駅から柳川市を通過して、家具の町、大川市に流れる筑後川にかかる国の重要文化財に認定されているという昇開橋を渡り、折り返すというコース。

 

 

 

長く福岡に住んでおりますが初めて知りました。

実はこの橋、機械遺産に登録されておりまして、かつては国鉄佐賀線の列車がここを走っていたそうです。

駅舎もそのまま残っております。

機械遺産。存在すら知りませんでした。

他には、YS11プロペラ機、ホンダのカブ号F型、麦わら帽子製造用ミシン、活版印刷機、オリンパスガストロカメラ、いわゆる内視鏡カメラなどなど。

年齢を重ねるごとにやたらに知らないことが多くなるという自覚増幅。

この筑後川は、有明の干潟の干満の差が激しく舟の往来が多いということで、橋の中央部分が昇降するという日本初の昇開橋が生まれたという。

8年ほど前まで、船が通過するために現役稼働していたそうです。

橋の中央あたりで係の方に昇降をリクエストしますと、いつでも対応してくださり仕組みや作り、携わった企業、歴史、色々なお話を教えて頂けます。

この丸い鋲のようなもの。とても雰囲気があります、まるでデザインにもなっているような。

これはリベットという部品で後に東京タワーにも採用されたそうです。この部品の処理方は、実は、ブローチの金具をつくるときの似た作業であるということが分かりました。

しかし、昇降する橋の部分は48トンといいますから、似てるなんて随分と勘違いな言葉ではございますが、無論この上ない敬意を払いつつの興味深い話しのひとつでした。

 

 

いろんな説明を聞いておりましたらすっかり太陽が夕刻の位置に近くなっている。

今回は、日の入りを三池港で眺めるのがライドの締めくくり。

走る走る。スピードアップ。休憩なし。

 

 

とはいえ、沿岸道路にかかるクールな橋や、海苔漁船の群れなど、ご当地ならでの景色も写真に納めつつひたすら三池港へ。

 

しかし、なんと、日の入り17:22に2分遅れの到着で日没は見ることができなかった。

しょんぼり。一気に70キロライドの疲労感が…

気を取り直してお湯を沸かし、地元の和菓子屋さんでゲットした苺大福とお煎茶でいっぷくしておりましたところ、ふと港を見るとなんとも美しいスペクタクルショウが広がっていました。

 

 

 

美しい。

満足。

完走したことも満足。

日々、満足を目指して、見つけて、味わって、過ごして参りたいと思います。

 

本年もどうぞよろしくお付き合い願います。

 

 

2023.12.27

ありがとう2023

 

 

今年もあと数日となりました。

自由が解禁になり今年は一気に全体が動いた一年でした。

 

いろんな変化の多かった2023年。

身の上に起きたこと心情的な変化を次に始まる年には、昇華できるように取り組みたいと感じております。

 

本日はアトリエの大掃除も済ませ、新しく迎える年の準備を始めました。

 

 

こちらは、以前訪れた松本で最後の作り手となられた方の手作りのお神酒の口。

本来は毎年新しいものに変えるらしいのですが、私は年末に出して飾るようにしております。

清らかなほどに繊細で美しい手仕事に何度見てもしびれつつ、来年も良い作品が作れるよう祈ります。

 

 

あちらこちらでお会いしたたくさんの笑顔。

どうか来年も多くのハッピーが溢れ、ふりそそぐ一年となりますように。

 

今年もブログを読んでくださった皆様に感謝。

 

ありがとう2023年。

2024年にお会いしましょう!

 

 

 

2023.12.03

大阪展の詳細はひとつ戻ってね、広島展はみっつ戻ってね!

 

 

 

明日から始まる1週間は過密な動き。

明後日から始まる大阪展に3日間出向き、一旦福岡に戻り次は広島県の福山展に出向くため再び新幹線にて北上。

ハードな1週間になります。

 

本日は、久しぶりのしばしのゆったりとした1日を過ごしました。

数年前から絣のハギレを集めて本日のような時間が持てた時にはちくちくと楽しんでいる。

といっても特段技術もないので、日々使うものばかりしかできないのだが。

それでも出来上がるとなんだかウキウキするのです。

今回は久留米絣が何種類か手に入ったので、あれこれちくちく。

 

 

赤でも微妙に色のトーンが違うので、組み合わせる無地の生地で随分と印象が変化する。

我が家のお客様用の煎茶のお茶碗は白磁なので、思い切りちっちゃな丸にしてみました。白と赤と緑茶の若い緑色。清涼感が目に美味しいのでは、と出来上がったら思わずにやにや。

奥は、お茶とお干菓子やちょっと甘いものセットの時のために。

 

 

こちらはお抹茶用。

渋い。どっぷり自分好み。

 

そして、中綿を厚くして周りをズレ防止のため刺し子糸でステッチ。

 

 

この絣は紳士サイズで少し広幅だったので、これからの季節の卓上用の敷物として。

紅茶のポットや、折りたたんで鉄瓶敷きにも。

土楽のお鍋敷にもよいかも。

マットを作る時は、あらかじめ手持ちの器との合わせを考えて形や大きさ、配色を決めたうえで裁断をします。

銘々盆を使うのか、平たいプレート皿の上に折敷として使うのか、塗りの盆を使うのか、カトラリーを置くスペースなどなど。

食器棚を眺めて、過去に作ったマット類を眺めて、いろんな器のパターンに対応できるよう頻度を考えて作ります。

 

手作りの醍醐味はこういった部分にあると思います。

今は素敵なものはお金を出せばたくさん溢れています。

でも、少しサイズが足りない、収納がしにくい、お店で見た時は一目惚れの色だったのに、手持ちの器にどうも合わせにくい、思わぬ障害があるのが市販品の弱点でもあります。

なので、我が家のマットは全部変則な形をしている。

だからみなさま、すぐに手縫いと見抜かれます。あはは。

加えて、テーブルマナーセッティング上ではタブーなこともきっと沢山あるのだと思う。みなさま、気づいていらっしゃるかも。冷や汗。

でも、私自身は、作る過程から十分に楽しい。

使う時はもっと楽しい。

マットという背景が変わると、食卓の上で随分と手持ちの器も雰囲気が変わるものです。

余談ですが、この豆皿たち、20歳の頃初めてクラフトギャラリーでお買い物をした時のものなのです。

豆皿展という企画に全国の作家さんが出展されていた展示会でした。

素敵な作品がすごく沢山あるのに、買える財力は乏しくて絞るのに苦労したことを今でも覚えています。

あの頃、まさか自分自身がギャラリーで作ったものを展示させて貰う立場になるなんて考えもしなかった。

 

人生は予測のつかないものです。

この豆皿たちを見る度に、未来の自分から今の自分へのメッセージが聞こえてきます。

どんなことでも楽しそうと感じたらあまり考えすぎずにまず一歩踏み出してみよう。

もっと楽しくなるかもよ。大丈夫。

 

人の手で作られたものは、飽きがこない。

どうしてだろう。

作り手の時間が含まれてモノの中で呼吸しているからなのかもしれない。

 

今夜の食事のあと、早速、使っちゃお!

明日からの起動スイッチのためにお抹茶をいっぷく。

 

いざ、参る!

 

 

 

 

 

2023.11.18

芸術は愛なり

 

 

若い頃から音楽を聴くのは好きで、CDを少しずつ買い集めてきた。

しかし、CD自体の存在が薄くなりミニコンポもしばしばデッキが壊れて買い替えているうちに市場から明らかに減っていった。

時代の変化に添わざるを得ないと思い、好みの音質のスマートスピーカーに切り替え手持ちのCDをせっせと取り込み、且つサブスクで新しいアーティストを発見しつつダウンロードして楽しむというスタイルをしばらく続けていた。

 

しかし、実は何度となく思う不思議なことがある。

 

ああ、音楽を聴きたいな。

さっきからずっと音楽を流しているのにそんなことを思ったことがあった。

なんでこんな矛盾したことを思ったのか?

選曲し直して聴いてみる。

何かが違う。

気になり始めた小さな違和感。

ずっと引っかかっていた生活の中の音楽。

 

先月、現在のオーディオがどうなっているのか思い切って専門店を尋ねてみた。

 

 

これまでミニコンポしか持ったことのない輩でしたが、アンプとプレイヤー、ケーブルとの関係、専門店のスタッフの方の話はとても興味深く、日本メーカーの技術の世界における立ち位置や世界の音源の移り変わり、音の表現という個性こだわり。

素人の私に親切丁寧に分かりやすい説明をしてくださった話は、どれもこれも面白く刺激的だった。

音楽の話を聞いているのに、全く違う側面の世界の動きのちらっとした気付きがあったりするので、これがまた楽しい。

どの業界にも言えることだが、ひとたび足を踏み入れると本当に奥が深い。

新しい世界は無知な自分には、常に驚きとわくわくを与えてくれる。

スタッフの方が私の好きなジャンルのCDをピックアップして再生してくれた。

曲が始まった途端、

泣きそうになった。

ボーカルは正面からしか聞こえない。

楽器の配置が見えるようだった。

音は環境でこんなに違うものかと心底驚いた。

 

だから、オーディオにハマる人々がいるのか。

これは大変だ!

もう、こんな音を聴いてしまったからには。

 

で、比較して聴いてみたいスピーカーを2つに絞り取り寄せて貰うことにしてその日は一旦帰宅した。

その間、オーディオに詳しい知人にアドバイスを貰い、自分なりに下勉強をした上で、いつも聞いているCDを自宅で聴く環境と近い条件で試聴させてもらうために再び専門店を訪れた。

そうやって一目惚れならぬ、ひと聴き惚れで今月初めに我が家に設置されたオーディオ環境。

 

聞き飽きたはずのCDがまるで初めて聴く音楽なのだ。

え!この曲、ハーモニカがバックに入ってたの?

これ、ジャズバーでの録音だったのか!

聞こえてなかった音がいくつもいくつも聴こえる。

ちゃんと聴いてなかったのか、いや、聴こえてなかった。

毎日、仕事が終わると今日はどれを聴こうかと考えながら今までより早く自転車のペダルを漕ぐ。

ヨガが終わると早歩きで帰宅。

 

オペラを聴くと衣装を着て正面に立っているテノール歌手が見える劇場に座っている、映画のサントラを聴くとスクリーンの中に引き込まれ主人公になる、フラメンコギターを聴くとタブラオでステップを踏むダンサーと共にグラナダに居るし、オーケストラを聴けば私はタキシードを着て指揮棒を振っている、もう世界中を駆け巡り変身する気分。

 

ああ、今、音楽を全身で聴いている。

音楽って素晴らしい。

この世に芸術が存在すること、そしてそれを味わえることが心を深く耕してくれて満たされる気持ちになる。

生活がガラリと変わり、時間が立ち上がってくる。

芸術にはやはり世界を救う力があり佳きことと心をひとつにする力がある。

そう思えてならない。

 

芸術は愛なり。

 

この世の全ての愛の力がはたらき、争いごとが治ることを信じ願うばかりである。

 

 

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